東京ミッドタウン(港区赤坂9)で9月23日、国内外のギャラリーが写真作品の展示販売を行うアートイベント「Tokyo Photo 2011」が始まった。
今年で3回目を迎える同展は国内外から約20のギャラリーが参加し、昨年は約1万人の来場者を集めた。今年は従来のアートフェアに加えて2つの特別企画展を開催。東日本大震災を中心としたチャリティー活動も行う。
会場には、篠山紀信さんら日仏8人の写真家が被災地に赴いて撮影した写真を展示販売する「日本とフランス、ともに明日に向かって」展の作品も展示。作品の一部は販売し、収益の50%がフランス大使館を通して被災地復興支援活動に寄付される。参加する写真家は篠山さんのほか、田原桂一さん、川内倫子さん、フィリップ・シャンセルさん、ジェレミ・ステラさんら。
篠山さんはオープニングであいさつし、「5月に2回被災地に入ったが、車が木にぶら下がっているなど、今まで見たことのない光景で重力のない世界ではないかと思った。その風景は静謐で尊く美しく、自然に対して畏怖と畏敬の念を感じた」と話した。
もう一つの企画展は、英国テートモダンのキュレーター・サイモン・ベーカーさんのキュレーションによるイギリス人写真家クリス・ショウさんの作品と彼が影響を受けた日本人写真家の作品を展示する「Chris Show: Before and After the Night Porter」展。ベーカーさんは「日本の写真家は世界でもナンバーワン、彼らがどれだけヨーロッパに影響を与えているかを表現したかった」と説明する。ここではクリス・ショウさんの作品6点のチャリティー・オークションを行い、入札された金額の全額を日本赤十字社に寄付する。
さらに、BVLGARIによる、イタリア人写真家ファブリツィオ・フェッリさんが撮影した「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」プロジェクト・セレブリティー写真展も開催。ファブリツィオ・フェッリさんが、BVLGARI(ブルガリ)が活動をサポートする「セーブ・ザ・チルドレン」の世界的な募金プロジェクトに賛同し、同活動をサポートするセレブリティーたちのポートレイトを無償で撮影した写真のいくつかを紹介する。
メーンのアートフェアにはEMON PHOTO GALLERY、Taka Ishii Gallery、TARO NASU、Danziger Gallery、Magnum Photos Tokyoなどが参加。23日は篠山紀信さんと田中杏子さん、24日はサイモン・ベーカーさんとクリス・ショウさん、25日はサイモン・ベーカーさんのトークショーを予定している。
開館時間は11時~20時(25日は18時まで)、トークショーは各日15時~。入場料は一般=1300円、学生=1100円。今月25日まで。