六本木の国立新美術館(港区六本木7)を中心に2月13日、「第16回 文化庁メディア芸術祭受賞作品展」が始まった。
アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合フェスティバル。昨年度は過去最多となる世界57カ国と地域から2714作品の応募があり、国際的なフェスティバルとして成長を続けている。
今年度は国内外から3503作品の応募があり、受賞作品・審査委員会推薦作品120作品を展示・上映、功労賞4人を紹介する。アート部門大賞は、9人の声楽家が自動制御の台座の上で合唱するパフォーマンス作品、Cod.Actによる「Pendulum Choir」が2度目の受賞。「今回の作品は今までとは随分違う。合唱をはじめ、演劇芸術、機械工学など、さまざまは技法を組み合わせた。メディアアートといわれて必ず出てくるような作品ではないので、不安を持ちながら試したが、やってよかった」とミシェル・デコステールさん。期間中、アジア初となる公演を予定する。
エンターテインメント部門大賞は、テクノポップグループ「Perfume」の世界デビューを記念したプロジェクト「Perfume “Global Site Project”」が受賞。プログラマーの真鍋大度さんは、「踊っているPerfumeのデータを開放し、ウェブ上でユーザーが二次創作できるようにした。たくさんの作品(500以上)が生まれたのが面白かった」と話す。
アニメーション部門大賞は、大友克洋さんの「火要鎮(ひのようじん)」、マンガ部門大賞は、ブノワ・ペータースさんとフランソワ・スクイテンさんの「闇の国々」がそれぞれ受賞した。
サテライト会場のシネマート六本木(港区六本木3)、東京ミッドタウン(港区赤坂9)、スーパー・デラックス(港区西麻布3)では、アート部門の映像作品、劇場アニメーションや短編アニメーション、ミュージックビデオなどの特別プログラムをスクリーン上映するほか、受賞者などを招いたトークなどを予定する。このほか、毎年恒例となった海外アニメーションフェスティバルの受賞作品の上映や、パフォーマンス公演、デモンストレーション、マンガ部門の受賞作品と審査委員会推薦作品の全作を鑑賞できるマンガライブラリーの開設も予定する。プログラムはウェブサイトで確認できる。
開催時間は10時~18時(メーン会場、金曜は20時まで)。全イベント参加無料。2月24日まで。