劇団俳優座(港区六本木4)は7月27日と8月24日、同劇団の稽古場で、9月から上演する「三人姉妹」の関連企画として、就活ワークショップと婚活ワークショップなどを開催する。
同劇団は1944(昭和19)年に東野英治郎らによって旗揚げ、劇団と劇場と研究所を持つことで多くの俳優を養成し、日本の演劇界の発展に貢献してきた。現在、加藤剛さん、小山力也さんなどが所属しており、過去には仲代達矢さん、平幹二朗さん、古谷一行さん、市原悦子さんなどが所属、研究所・養成所からはさらに多くの俳優を排出している。「三人姉妹」はチェーホフ原作の悲劇で、同劇団でもこれまでに繰り返し上演、今回は青山眉子さん、片山万由美さん、河内浩さんらが出演、9月14~29日同劇団5F稽古場で上演する。
劇団が来年で創立70周年を迎えるにあたり「演劇が出来る新しい社会貢献の形は何かを模索している中で、演劇で鍛えられるコミュニケーション力を実生活に活用する方法はないか」とワークショップを企画、9月から上演予定の「三人姉妹」の関連企画として、現在、社会問題となっている就職・結婚に取り組むワークショップを開くことにした。「一般向けのワークショップを行うのは久しぶりで、就活や婚活を目的としたものを行うのは70年の歴史でも初めて」と同劇団の担当者は話す。
7月27日は「就活ワークショップ」と「ビジネスワークショップ」を開催。どちらも現役の俳優が直接指導し、就活ワークショップでは就職のための面接やグループディスカッションで必要となる自己表現力やコミュニケーション能力を演劇の実践を通して養い、ビジネスワークショップでは俳優訓練で用いられている「インプロ(インプロヴィゼーション、即興)」を通して場を読み行動する力を養うことでグループ内でのリーダーシップや協調性を高める。
8月24日は演劇好きの男女が集まり、一緒に演劇ワークショップを行う「婚活ワークショップ」を開催。「共通の趣味を持つ人との出会いや普段味わうことのない体験を通して自らの視点や感性を磨くプログラム。コミュニケーションのトレーニングを通して親睦を図っていただければ」とも。
開催時間は、就活ワークショップ=13時~、ビジネス=17時~、婚活=18時~、時間はいずれも2時間程度。参加費は就活・ビジネス=無料、婚活=男性6,500円・女性4,500円(「三人姉妹」観劇引換券込み)。定員は各20人。劇団のホームページから申し込みが必要。