麻布十番に9月3日、「フォアグラバル アジルジョーヌ」(港区麻布十番1、TEL 03-6447-2499)がオープンした。経営はエル・コーポレーション(同)。
同エリアで2007年から営業を続けるフォアグラに特化したフランス料理店「エルブランシュ」のカジュアル版としてオープンした同店。2009年に「エルブランシュ」の上階にオープンした「はじっこブラッスリー アジルジョーヌ」の移転という形でスタートしたが、閉店後の旧店は、「はじっこブラッスリー アジルジョーヌ・テラス」として再スタートを切っている。
オーナーシェフの小川智寛さんが監修を務める同店は、「エルブランシュ」のスペシャリテ「魔法のフォアグラ」と同じフォアグラをメーンとした「バル」スタイル。「フォアグラをもっと気軽に楽しんでもらいたい」と、メニューの約半数にフォアグラを使い、バリエーション豊かに展開する。
使用するフォアグラは、小川さんが修業時代に出会ったフランス・ランド地方で作られるジャンダニエル・キャスタンさんのもの。放し飼いにしたカモを自然な状態で育て、大粒のトウモロコシを人の手で丁寧に与える。健康的に育てると、フォアグラになるまでに通常の倍くらい日数がかかり、高価になるが、これを「最高の技術」で調理すると、「トロッと滑らかで深く、コクのある濃厚な味わい」になるという。ただし、フォアグラはデリケートで扱いにくく、火入れの作業で脂が溶け出し固い味わいになってしまったり、生の状態で溶けてしまったり、変化の多い食材。小川さんが長年の研究で完成させたスペシャリテは「魔法のフォアグラ」と名付けられ、「外側の輪郭だけを残し、プリンのようにぷるんぷるんに仕上げている」という。
メニューは、フォアグラそのものの味を堪能できる「フォアグラ100%の濃厚テリーヌ」(1,680円)や、バルならではの気軽さで食べられる「フォアグラ風味のフレンチトースト」(630円)、「フォアグラのクレームブリュレ」(840円)、「鴨ミンチとフォアグラのコロッケ」(950円)、「フォアグラポワレのリゾット」(1,580円)など。フォアグラに合う甘口ワイン(580円~)もそろえ、「料理に合わせて飲んでみてほしい」と、アシスタントマネジャーの佐竹佑介さん。
このほかドリンクは、ビール、カクテル(以上、680円~)、自家製サングリア(630円~)、スパークリングワイン(840円)、グラスワイン(630円~)など。客単価は約5,000円。
営業時間は18時~翌3時(ラストオーダー)。日曜定休。