六本木ヒルズ(港区六本木6)などで10月25日から開催される「第29回東京国際映画祭」のラインアップ発表会が9月26日、虎ノ門ヒルズフォーラム(虎ノ門1)で行われ、上映作品に出演する女優の蒼井優さんらが登壇した。
1985(昭和60)年にスタートした日本最大級の映画祭である同映画祭は、国際映画製作者連盟が「コンペティティブ長編映画祭」として公認する13の映画祭の一つ。
メインのコンペティション部門には98カ国から1502本の応募があり、その中から16作品が選ばれ、うち2本が日本映画となった。同部門出品作品の一つ「アズミ・ハルコは行方不明」に主演した蒼井優さんは、「東京国際映画祭は初めての参加になるので楽しみ。出演を決めたのは原作が面白かったから。女性が見るのと男性が見るので感想や受け止め方が異なると思うので、これは面白いと思った」と話した。上映作品はほかに、杉野希妃さん主演・監督の「雪女」、スウェーデンの少数民族サーミ族を描いた「サーミ・ブラッド」など。
昨年新設された「JAPAN NOW」部門はこの1年に作られたクオリティーが高く作家性が強い日本映画を中心に上映するもので、新海誠監督の「君の名は。」、庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」、岩井俊二監督の「リップヴァンウィンクルの花嫁」などを上映。岩井監督の特集上映も行う。
2014年から始まったアニメーション企画は「映画監督 細田守の世界」とし、「バケモノの子」「おおかみこどもの雨と雪」「作家性の萌芽(ほうが) 1999-2003(細田守監督短編集)」などの上映のほか、堤大輔監督とのトークイベントなどを開く。細田監督は「今までに描かれなかったことをアニメーションという技法を使って表現することをやってきたし、今後もしていきたい。このようにまとまって上映される機会は初めてで、光栄だと思っている。自分自身の過去作品を見返すことはないので、あらためて見に来てくださるお客さんと一緒に未来の作品について話し合っていけたら」と話した。
開催期間は10月25日~11月3日。観覧料は一般=1,300円など。前売り券は「チケットボード」などで10月15日から販売する。