港区西麻布のイベントスペース「SuperDeluxe(スーパー・デラックス)」(西麻布3、TEL 03-5412-0515)で5月18日、「stop-rokkasho 1周年記念」イベントが行われた。
「stop-rokkasho(ストップロッカショ)」は音楽家の坂本龍一さん率いるプロジェクトで、青森県・六ヶ所村の核燃料再処理工場による放射能汚染の危険性を、音楽やアートを通じて訴えるもの。これまでに多数のアーティストが作品を提供している。イベントは、同プロジェクトや坂本さんにゆかりのあるゲストによるトークとライブパフォーマンスを交互に行う形式で実施され、会場には約300人が詰めかけた。
トークイベントには坂本龍一さんをはじめ、桑原茂一さん、中沢新一さん、瀧本幹也さん、ピーター・バラカンさん、田中優さん、鎌仲ひとみさん、辻信一さん、池田正昭さん、飯野賢治さんほか、多数のゲストが出席。六ヶ所村の現状の紹介や、日本の電力事情における構造的な問題を指摘すると、会場からは時折驚きの声が上がった。
ライブでは、カクマクシャカ、志人、KATHY、TOSHIYUKI YASUDAらがパフォーマンスを披露。また、エレキコミックが時事問題をネタにした映像を披露し、会場の笑いを誘った。
イベント中盤には細野晴臣さんと高橋幸宏さんもステージに登場。坂本さん、桑原さん、中沢さんを含めた5人が発起人として、「有限責任中間法人 more trees(モア・トゥリーズ)」を発足すると発表した。
同法人は、自然エネルギーに依拠して、健康な住みよい社会づくりを目指すもので、自然林の再生や二酸化炭素の削減に向けて、植樹活動の実践や関連団体への寄付活動などを行うという。坂本さんは「(活動に必要な)技術はすでにそろっている。あとはやるだけ」と話し、来場者に対して活動を広めるよう訴えた。