今月末に開館1周年を迎えるデザイン施設「21_21 DESIGN SIGHT」(港区赤坂9、TEL 03-3475-2121)で3月30日より、三宅一生さんがディレクターを務める企画展「XXI c. - 21世紀人」が開催される。
施設内に入って最初に目にするのは、出展参加者中最年少の関口光太郎さん(1983年生まれ)の作品「明るい夜に出発だ」。同作は新聞紙とガムテープを材料に、木を登る幼虫が羽化するイメージを表現した高さ約7メートルの塔状の作品で、見る者を圧倒する。同じく紙を素材に巨大なインスタレーションを作り上げたのは、三宅さん。「21世紀の神話」と名付けられたインスタレーションは、空間いっぱいに広がる巨大な龍をモチーフにしており、観客は龍の中に包み込まれたような感覚を味わうことができる。
作品の目玉の1つとなるのが故イサム・ノグチの墨画「スタンディング・ヌード・ユース」。男性の裸体を描いた同作は、北京滞在中の1930年に描かれたという。同作は同展企画にあたっての三宅さんの発想の源の1つとなったという。
このほか会場には、ファッション・プロダクト「PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE」の製造過程で使われた紙を使用したのいす(デザインオフィスのnendo制作)や、「イッセイミヤケ」のクリエーティブルームとサイクロン式掃除機で有名な「ダイソン」が共同作業で制作したインスタレーション「ザ・ウィンド」などを展示する。
変化する今世紀の地球環境に影響され、変化していくかもしれない人々の生活や身体-同展はこのような背景のもとに、「明日のものづくりはどうなっていくのか」について、21世紀を担う若手作家と三宅さんが共同作業で考え、提案する企画となる。
開催時間は11時~20時(入場は19時30分まで)。火曜定休(4月29日と5月6日は開館)。入場料は一般1,000円ほか。7月6日まで。
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