ヤフー(港区六本木6)は5月14日、シャープ(大阪市)の液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」上で提供するフルハイビジョンテレビ向けインターネットサービス「Yahoo! JAPAN for AQUOS」の開始を発表した。
アクオスの高画質・高精細で大画面という特性を活かし、アクオス向けにカスタマイズした「Yahoo! JAPAN」上のサービスを、「aquos.jp」を経由して提供する。5月29日より提供を開始。対応機種はアクオスの「RXシリーズ」「GXシリーズ」「Tシリーズ」の31機種(5月14日現在)。
第1弾として「地図」「テレビでえほん」「Yahoo!トラベル 旅上撰」「テレビdeクッキング」「シカクいアタマをマルくする。」「スライドショー」「ニュース」「天気」「検索ランキング」「映画情報」「Yahoo!オークション 人気キーワードランキング」「Yahoo!ショッピング 売れ筋商品ランキング」の12サービスを提供。テレビの発色や画面の大きさを考慮し、色や文字の大きさ、画面構成の簡略化、音声・BGMを加えるなど、細かく調整を行っているという。今後はサービスの利用状況を見ながら、動画配信など順次サービス拡充を進める予定。有料コンテンツの提供や、オークションサービスなどでの購買については、将来的には対応を検討する。
ニールセン/ネットレイティングスや総務省の調査によると、現在「Yahoo! JAPAN」の利用時間は1人あたり月間3時間16分(インターネット全体利用時間は1人あたり月間17時間27分)で、テレビの平均視聴時間は月間127時間。テレビなど他のデバイス上で展開することでユーザーとの接触機会を拡大し、利用時間を伸ばすのがねらい。同日、東京ミッドタウン(赤坂9)で開催した記者会見でヤフーの喜多埜裕明・取締役最高執行責任者は「パソコンやモバイルでヤフーを利用する方は非常に多いが、『利用時間の拡大』という点が命題としてあった」と話した。同社はこれまでも任天堂のゲーム機「Wii」やソニーのテレビ「BRAVIA(ブラビア)」、日産のカーナビサービスなどへのサービス提供実績がある。
テレビによるインターネットサービスの提供について、シャープほか日本の主要メーカーがインターネット機能を持ったテレビを発売していることから「2008年はインターネットテレビ元年」(同)と位置づけ、シャープとともにフルハイビジョンテレビの特性を活かしたサービス開発やコンテンツの充実を図る考え。収益モデルについては「ヤフーは広告、法人向けのサービス提供、個人向けサービスでの課金が収益の3本柱だが、今回の新サービスについては、(媒体として未知数のため)まずは多くの人に使ってもらいたい」(同)という。
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