森ビル、高さ492メートルの「上海環球金融中心」本格始動へ

写真=「上海環球金融中心」外観。

写真=「上海環球金融中心」外観。

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 森ビル(港区六本木6)が中国・上海で進める開発プロジェクト「上海環球金融中心(上海ワールドフィナンシャルセンター)」が8月30日より一般公開される。

「上海環球金融中心」展望施設の様子

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 上海環球金融中心は高さ492メートル、地上101階・地下3階の超高層ビル。国際的な金融センター建設を推進するエリア「上海市浦東新区陸家嘴金融貿易中心区」の中心に位置する「垂直の複合都市」(同社)となる。

 ビル内にはオフィス、ホテル「パークハイアット上海」、商業店舗、展望施設「上海環球金融中心観光庁」などを擁する。展望施設は94~100階(高さ474メートル)に位置し、カナダの「CNタワー」を抜いて世界一高い展望台となる。

 建築デザインは六本木ヒルズの設計を手がけた米国の設計事務所、コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツP.C.が担当。円弧と直線を組み合わせた外観は中国古来の宇宙観「天円地方」の概念を表しており、特徴的な頭頂部の開口部はビルが受ける風圧を和らげる効果を持つという。外壁はアルミカーテンウォールを採用し、全体のカーテンウォール数は10,618台、ガラス換算では約4万枚相当になる。敷地面積は3万平方メートル、建築面積は14,400平方メートル、延床面積は381,600平方メートル。

 上海環球金融中心は1997年に着工したが、アジア経済危機の影響から翌年工事を中断。設計と施設構成の見直しを行い、2003年より工事を再開。昨年9月に上棟を迎え、今年6月からは一部企業の入居が始まっている。総事業費は日本円で1,250億円。

 オフィステナントには日本、中国、韓国、フィリピンなどのアジア諸国や欧州の金融企業などが入居し、日本企業では三井住友銀行やみずほコーポレート銀行などが入居する。現在の稼働率は45%、今後1年間で90%の稼動を見込む。商業施設は地下1~2階と地上1~3階に位置し、約50店が入居、うち75%が飲食店となる。展望施設には年間300万人以上の来場を予想している。

 同社では、六本木ヒルズ(六本木6)の運営実績を活かし、パブリックアートの設置や、アートイベントの開催などを積極的に行うとしている。

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