「デザインタイド」開幕-広域六本木圏がデザイン一色に

東京ミッドタウンでDESIGNTIDE(デザインタイド)」が開幕。

東京ミッドタウンでDESIGNTIDE(デザインタイド)」が開幕。

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 東京ミッドタウン(港区赤坂9)で10月30日、「DESIGNTIDE(デザインタイド)」が開幕した。

花に合わせて形を変える花瓶

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 2005年に開始したデザインタイドは、「国連大学ビル」(2005年)、明治通り沿いの空きビル「東洋ビル」(2006年)、「国立霞ヶ丘競技場(国立競技場)」(2007年)と昨年まで広域渋谷圏周辺をメーン会場に開催してきたが、今年は東京ミッドタウンにメーン会場を移して開催する。

 メーンイベント「TIDE EXHIBITION(タイドエキシビション)」には気鋭のクリエーター38組が参加し、最新のデザインをプレゼンテーションする。

 大阪を拠点に活躍するデザイナーの柳原照弘さんは石を素材に使った花器「SHIFTING VASE」を発表。ブロック上の石を積むことで構成する同作は、「花に合わせて花瓶を選ぶのではなく、花瓶そのものが花に合わせて形を変える」(柳原さん)ことを目指した。

 フランス生まれの建築家、エマニュエル・ムホーさんはアクリル素材を効果的に用いたいす「stick chair」を発表。欧州の玩具「MIKADO」から着想を得た同作は「アンバランスなバランス」をコンセプトに設計され、厚いアクリル板に木製のスティックを貫通させて自立する仕組み。緊張感が印象的な作品となる。

 音響、ソフトウエア、インテリアのデザイナーの3人で結成するデザインプロジェクト「MILE(マイル)」は新作のいす「graft(英語で『接ぎ木や移植』の意味)」ほかを発表。「別の素材と別の素材をつぐことで、別の生命感や存在感がでる」(MILEの下山幸三さん)といういすは、シリコンによる柔らかい曲線と木材の直線を組み合わせて制作した。

 デザインタイドは今回で4回目。昨年までテーマを設け開催してきたが、今年はテーマを設けていない。「もう一度デザインを丁寧に見直していこう」という思いから、参加デザイナーの選択も見直し、クオリティーを担保することを目指した。また、「海外の方からも注目されなければならない時期にきている」(同イベントのPRを担当する竹形尚子さん)との思いから、今後は海外のデザインフェアに並ぶイベントに育て、東京から世界に発信する機会を生むことを目指す。

 開催期間は11月3日までの5日間。開催時間は10月30日=15時~21時、10月31日~11月2日=11時~21時、11月3日=11時~17時。入場料は1日1,000円。メーン会場ではこのほか、出品作を実際に購入できる「TIDE MARKET」を開催。また、都内ショップやギャラリーでは「TIDE EXTENSION」を開催する。

 同時期には、東京ミッドタウンが主催するデザインベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」も開催されるほか、国立新美術館(六本木7)では著名クリエーターによる大型レクチャー企画「SoCa 2008/Design Lectures」が開催され、広域六本木圏はデザイン一色に染まる。

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