古民家を使ったインスタレーション作品を手がける作家、麻布台で個展

無人の古民家に電球を配し、ゆっくりと明滅を繰り返す近藤さんの作品。

無人の古民家に電球を配し、ゆっくりと明滅を繰り返す近藤さんの作品。

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 麻布台のギャラリー・テラ・トーキョー(港区麻布台2、TEL 03-5575-6685)で10月17日より、フィールドワークを基にしたインスタレーション作品を制作する作家・近藤美智子さんの個展「Silent scene / 沈黙の間に、」が始まる。

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 近藤さんは1982(昭和57)年生まれ。多摩美術大学卒業後、東京芸術大学大学院に進み美術研究科で先端芸術表現を学ぶ。「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」に参加するなど、フィールドワークをメーンにインスタレーション作品を制作する活動を展開している。

 「越後妻有アートトリエンナーレ」は、過疎化や高齢化問題に悩む「越後妻有(えちごつまり)」(新潟県十日町市地域)の村おこしとして1999年に1回目が開催されたアートイベント。今年で10周年を迎え、7月26日から9月13日まで集落や田んぼ、空家、廃校などで約350点のアート作品が展示されて行われた。

 同展では、「越後妻有アートトリエンナーレ」に参加したプロジェクト、11軒の古民家で行われたフィールドワークの過程を撮影した映像作品、それらを基にした写真作品のほか、真っ暗にしたギャラリーに10個のモニターを設置し、8軒分の明滅を映し出したインスタレーション作品を展示する。

 近藤さんは「今回の作品は『家』という構築物そのものが、内部から発光する自身の光(窓の光)の明滅によって出現と消失を繰り返す。それは『見る』という行為を分断させ、目の前のイメージを不安定なものへと転化させる」と話す。

 開廊時間は11時~19時(17日は17時~)。日曜・月曜・祝日休廊。入場無料。11月14日まで。

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