乃木坂の建築・デザイン専門ギャラリー「TOTOギャラリー・間」(港区南青山1、TEL 03-3402-1010)で現在、「長谷川豪展 スタディとリアル」が開催されている。
若手建築家・長谷川豪さんのデビュー作から最新作までを紹介する同展。1977(昭和52)年埼玉県生まれの長谷川さん。2002年に東京工業大学大学院修士課程修了後、2004年まで西沢大良建築設計事務所に勤務。2005年に長谷川豪建築設計事務所(渋谷区)を設立。これまでに新建築賞などを受賞しているほか、現在、東京工学院大学や法政大学などで非常勤講師を務めている。
これまで手掛けた11のプロジェクトを、それぞれの計画に応じたスケールの模型やスケッチで「周辺の環境との関係性」を含め紹介。切妻屋根の下に束材で支えられた切妻型の小屋裏を創出した「森の中の住宅」(2006年、長野県)や建物の中央に部屋を作り、その部屋いっぱいに大きなテーブルを設けた「桜台の住宅」(2006年、三重県)、各戸に形状の異なるテラスを併置した「練馬のアパートメント」(2010年、練馬区)、6.5メートルの階高のピロティ上に、9本の柱で支える居室を設けた「森のピロティ」(2010年、群馬県)など。
中庭には、現在手掛けている「石巻の鐘楼」を設置。東日本大震災で被害を受けた宮城県石巻市の幼稚園の敷地内に長谷川さんをはじめとした有志が「小さな鐘楼」を寄贈する計画で、鐘の音が「復興への希望の象徴へとなれば」という願いを込める。期間中は1日3回(12時、15時、17時)、係員が鐘つきを行う。
開館時間は11時~18時(金曜のみ19時まで)。入場無料。日曜・月曜・祝日休館。3月24日まで。