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東京ミッドタウンで「コメ展」-知っているつもりの「コメ」多角的に

「コメ展」会場風景

「コメ展」会場風景

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 東京ミッドタウンの21_21DESIGN SIGHT(港区赤坂9、TEL 03-3475-2121)で2月28日、企画展「コメ展」が始まった。

ことほきによる「しめかざり」

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 日本の生活に欠かせないものとして、稲作の歴史とともにさまざまな発展を遂げてきたコメ文化。同展のディレクターにグラフィックデザイナーの佐藤卓さん、文化人類学者の竹村真一さん、企画協力にAXISの宮崎光弘さん、フードディレクターの奥村文絵さんが参加。展覧会リサーチとして実際に千葉県成田市「おかげさま農場」で、苗作りから収穫に至るまでのプロセスを体験した。「生命と文化をつなぐコメや、それを形成する緻密な環境システムには、学ぶべきデザインのヒントが秘められている」とし、コメの有様を新鮮な目で見つめ直し、社会全体で引き受けるべき大きな課題として、コメの未来像を来場者とともに考えていく。

 主な展示作品は、稲藁を綯(な)って作ることほき(鈴木安一郎+安藤健浩)の「しめかざり」、コメにまつわる漢字のスタンプを押しておみくじが引けるパーフェクトロンの「コメみくじ」、うちわで火加減をしてコメ炊きにチャレンジできるimaginative inc.の「はじめちょろちょろ」など約35点。ユーモアを交え多角的に展開する。

 「日本はコメを即物的な意味としてだけ捉えてきたわけではなく、人の営みを支える『関係』であり『仕組み』であり『方法』。和食が世界無形文化遺産に選ばれ注目を集める中、現代の効率主義により失われてきた大切なことを見直すきっかけになるのでは」と佐藤さん。「見慣れたものを新しい見方で再発見(既知を未知化)することもデザインなのでは。未来食・地球食としてのコメの可能性を発見していただけたら」と竹村さん。「何度も足を運ぶことで理解が深まると思う」と宮崎さん。「日本で『食』を作る人たちは都会の中では遠い存在。デザインが日本の食や高齢化の問題に風穴を開けてくれるのでは」と奥村さん。

 期間中、トークショーやワークショップも予定する。東京ミッドタウン・ガレリアではサテライトブースを設置し、同展の一部作品を展示するほか、約10種のコメの販売などを行う(3月26日まで)。

 開館時間は11時~20時。火曜休館(4月29日、5月6日は開館)。入場料は、一般=1,000円、大学生=800円、中高生=500円、小学生以下無料。6月15日まで。

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