特別展示「京の伝統産業 わかば会」が現在、東京ミッドタウンの「とらや 東京ミッドタウン店」ギャラリー(港区赤坂9、TEL 03-5413-3541)で開催されている。
京都の伝統産業の将来を担う若手職人の作品を展示する同展。「わかば会」は、1967(昭和42)年に始まった京都市伝統産業技術後継者育成制度を受けた伝統産業技術者らで構成する団体で、市内の若手職人の交流と連携により、伝統技術を守り発展させていくことを目的としている。
とらや広報担当者の小谷由香里さんは「当ギャラリーは、日本文化の伝統や奥深さを発信していきたいという思いで展示を企画している。今回はその中でも、とらや発祥の地である京都の伝統工芸品を取り上げた」と話す。
会場には24作品、47点が並ぶ。「ルームフレグランスかざ」は、扇骨の美しさと長く香りを保ち続けるという性質を生かした作品。飾甲冑(かざりかっちゅう)の「奉納鎧 黒小札 赤糸縅(ほうのうよろい くろこざね あかいとおどし)」や、花器や食器などを飾るための飾り台「縁の下の力持ち」、箔(はく)押しの職人が細かい毛並みまで仕上げた作品「鵺(ぬえ)」のほか、焼き物、漆器、西陣織など幅広い分野の職人が、切磋琢磨(せっさたくま)した成果を展示するという。
小谷さんは「職人として学んだ伝統の技術を用い、作品を手がけている。古典的な表現もあれば、新しいセンスのデザインもあり、京都の伝統産業の幅の広さと、若手職人の努力を知ってもらえる展示だと考えている。一目見ただけでは古典文様のようでいて、実はかわいらいしリンゴがたくさん描かれているカップや鉢、和菓子のはさみ菊のように花びらが繊細に切り出されたボンボニエールなど、じっくり見ると楽しい作品が集まっている」と話す。
開催時間は11時~21時。入場無料。2月21日まで。