六本木経済新聞の2008年PV1位は「巨匠ピカソ」展

写真=国立新美術館で開催した美術展「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」の展示作品の一部。右から「マリー=テレーズの肖像」(1937年)、「ドラ・マールの肖像」(1937年)。

写真=国立新美術館で開催した美術展「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」の展示作品の一部。右から「マリー=テレーズの肖像」(1937年)、「ドラ・マールの肖像」(1937年)。

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 2007年の国立新美術館(港区六本木7)や東京ミッドタウン(赤坂9)など大型施設の開業が一段落した一方、米国発の金融不安の流れでリーマン・ブラザーズ証券(六本木6)が民事再生法の適用を申請するなど激動の1年となった2008年の広域六本木圏。今年の六本木経済新聞の年間PV(ページビュー)ランキング1位には「今秋、六本木で『ピカソ展』-国立新美とサントリー美で同時開催」(5月14日掲載)が輝いた。

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 2年目を迎えた2つの大型施設と、開業5周年を迎えた六本木ヒルズ(六本木6)、開業50周年を迎えた東京タワー(芝公園4)などに共通して見られたのは吸引力のあるコンテンツ。10月4日~12月14日のおよそ2カ月間開催された美術展「巨匠ピカソ」は、これを象徴するものとなった。

 国立新美術館とサントリー美術館(赤坂9)が連携し、会期を合わせて2つのピカソ展を開催した。積極的なPRで世間の注目を集めたことが、1位獲得の理由となったと見られる。

 ランキング2位は「西麻布のクラブ『イエロー』が6月閉店-入居ビルの解体で」。1991年のオープン以来話題のイベントを開催し、都内を代表するクラブの1つとなった同店。広域六本木圏では、「ヴェルファーレ」や「Vanilla」などに続く大型クラブの閉店となった。

 ランキングは、今年1月1日から12月24日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計した。上位10位のランキングは以下の通り。(カッコ内は掲載日)

1.今秋、六本木で「ピカソ展」-国立新美とサントリー美で同時開催(5月14日)2.西麻布のクラブ「イエロー」が6月閉店-入居ビルの解体で(2月14日)3.「赤坂サカス」開業へ-商業施設46店、ライブハウスや劇場も(3月4日)4.東京タワー、12月に新ライトアップ「ダイヤモンドヴェール」開始(10月3日)5.「GT-R」、六本木ヒルズでレンタカー開始へ-オリックス自動車(6月25日)
6.藤巻幸夫さんがシャツとトートバッグの専門店-西麻布の路地裏(8月21日)
7.「赤坂サカス」商業施設が開業-山下智久さんらがテープカット(3月6日)
8.米発フローズンヨーグルト「GOLDEN SPOON」-国内初上陸(3月18日)
9.N706i「フランフラン」ケータイ発売へ-20代男女をターゲットに(6月30日)
10.六本木ヒルズ、今春から商業テナントを大幅リニューアル-新店舗50店(1月22日)

 東京ミッドタウンに続く三井不動産(中央区)の開発による商業施設「赤坂サカス」は、3位、7位とダブルでランクイン。4位につけた東京タワーは、ライトアップ「ダイヤモンドヴェール」や記念グッズの発売、大展望台行きエレベーターのリニューアルなど話題を提供し続けた。

 5位につけたオリックス自動車(港区芝3)の「GT-R」レンタカーは、店頭で開店待ちをする人が出るなど反響が大きく、同社は第2弾のレンタルを実施した。

 小規模店舗では、各メディアで活躍中の藤巻幸夫さんが京都の人気シャツ店「モリカゲシャツキョウト」の協力のもと西麻布に出店したシャツとトートバッグの店「CRUM(クラム)」(西麻布1)や、米発、国内初上陸のフローズンヨーグルト店「GOLDEN SPOON 六本木店」(六本木7)などが健闘した。

 10位にランクインした六本木ヒルズは5周年を迎えるにあたり大規模なてこ入れを行い、商業テナントの大幅なリニューアルのほか、森タワー屋上の一般開放など、集客力を高めるコンテンツづくりに健闘した。

 なお、11位にランクインと惜しくもトップ10入りは果たせなかったが、麻布十番商店街の名物温泉「麻布十番温泉」が3月末で閉店したことも、2008年の広域六本木圏にとって記憶に残るニュースとなった。

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