森美術館(港区六本木6)で2月4日、若手アーティストを応援するプロジェクトの企画展「MAMプロジェクト016:ホー・ツーニェン[何子彦]」が始まった。
世界各国の若手アーティストを紹介・応援する同プロジェクトは2004年に始まり今回が16回目。ホーさんはシンガポール出身・在住で映像作品を中心にアーティスト活動を行い、国際ビエンナーレなどに出品するほか、カンヌ映画祭などの国際映画祭にも作品を出品し注目を集めている。
同展では、2011年にはベネチア・ビエンナーレにシンガポール代表として参加した際に発表した新作「未知なる雲」に加えて、過去の映像作品「ボヘミアン・ラプソディー・プロジェクト」「ニュートン」を展示する。「未知なる雲」は4チャンネル・ビデオ・サラウンド・インスタレーションの作品で、部屋の壁4面にそれぞれ映像が映し出され、ストーリーが展開される体感型の作品になっている。
同展を担当した同館のアシスタント・キュレーター椿玲子さんは「当展が決まった後、ベネチアの代表に決まり、同じものを2つに出すという形で新作を作ってもらった。新作では雲がイマジネーションを喚起するものとして扱われているが、どの作品でも、現代において自分なりの視点を獲得するために必要なイマジネーションや個人の世界観の重要性をテーマとしている。映像からそのようなことを感じてもらえれば」と話す。
開館時間は10時~22時(火曜は17時まで)。入館料は、一般=1,500円、学生(高校生・大学生)=1,000円、子ども(4歳~中学生)=500円、「イ・ブル展:私からあなたへ、私たちだけに」と共通。5月27日まで。3月9日には、椿さんによるキュレータートークを予定。