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六本木の21_21 DESIGN SIGHTで「土木展」 楽しく、未来を考えるきっかけに

菊池茂夫さんの写真「現場で働く人達」の説明をする感電社の柳知進さん

菊池茂夫さんの写真「現場で働く人達」の説明をする感電社の柳知進さん

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 東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHT(港区赤坂9、TEL 03-3475-2121)で6月24日、「土木展」が始まった。

ディレクターを務めた西村浩さん

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 建築家でデザイナー・クリエーティブディレクターである西村浩さんがディレクターを務める同企画。快適で良質な毎日の生活を支えるため街全体をデザインする基礎となる土木は、災害に対する備えなど、日常生活に必要不可欠な存在。現在の日常生活の土台は、古来の伝統技術、近代における研究と技術の発展など、多くの努力と工夫が積み重なって形成されているが、それを実感する機会は多くないことから、「改めて土木を見つめ、再発見と実感を通してより良い未来を考えるきっかけになるよう企画した」という。

 土木のエキスパートたちによる企画チームと、参加作家のデザイナーやアーティストが土木を楽しく、分かりやすく伝える。会場には、暮らしの中の土木を見つめるプロジェクトやドローイング、高度経済成長期から現代に至る土木の歴史とその迫力を、音と映像で体感できる空間「土木オーケストラ」が登場。そのほか、「ほる」「ためる」「つむ」「ささえる」といった行為から土木を分析し、表現したインスタレーション作品や参加型作品を通じて、子どもから大人まで楽しむことができる。

 主な参加作家・団体は、感電社、公益社団法人日本左官会議+挟土秀平さん、ヤックル、タマガミユキヒロさん、横山裕一さん、ライゾマティクスリサーチ、ワークヴィジョンズ、WOW、渡邉竜一さん+ローラン・ネイさん、403architecture[dajiba]など。参加作家によるトークショーやワークショップなども予定する。

 西村さんは「去年8月から企画がスタートし、作家たちが土木を勉強し、楽しく取り組んだ。土木が提供する日常の価値はあまりにも当たり前すぎてなかなか意識することはない。それどころか年度末に増加する道路工事にはクレームの嵐。震災発生時には土木の敗北といったネガティブな要素がクローズアップされてしまう。そんな縁の下の力持ち的な『見えない土木』を楽しく美しくビジュアライズした。これからの未来、幸せを考えていくきっかけになればうれしい」と話す。

 開催時間は10時~19時。火曜休館。入場料は、一般=1,100円、高校生=500円、中学生以下無料。8月23日は夏休みの子ども向けに特別開館する(17時まで、中学生以下の子ども連れ保護者は500円)。

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