乃木坂の建築・デザイン専門ギャラリー「ギャラリー・間(ま)」(港区南青山1、TEL 03-3402-1010)で4月14日より、建築家・竹原義二さんの作品を紹介する「素(そ)の建築」展が開催される。
竹原さんは1948(昭和23)年生まれ。日本の建築に伝統的に受け継がれてきた空間の成り立ちや作法を再解釈し、現代の建築空間に展開している数少ない建築家。30年にわたる設計活動の中で手がけた作品は住宅を中心に150作を数える。
竹原さんは自身の設計思想を「無有(むう)」という言葉で表現し、「何も無いところから場の脈絡を紡ぎ出し、たくさんの人の手の痕跡によってカタチを有し、生き続ける」と説明する。
会場では、400本のムクの柱梁による架構空間が出現し竹原さんの建築を体感できるほか、手描きの原図、竹原さんの作品を撮り続けている写真家・絹巻豊さんの写真、100分の1スケールの模型などを展示する予定。
竹原さんは「建築は何も無い場所から立ち上がる。場の脈絡を読み解き、場の力として再現する。時代とともに希薄になる場の力・平面・空間・寸法・素材・構造・技術・家族・都市・そして人、これらを再考し練り上げ構築する」と話す。
開館時間は11時~18時(金曜は19時まで)。月曜・日曜・祝日休館。入場無料。6月19日まで。