電力不足などの影響で夜間のライトアップを中止している東京タワー(港区芝公園4)に4月11日から、「GANBARO NIPPON」のメッセージが表示されている。
このメッセージは日本における照明デザインの第一人者で、東京タワーのライトアップも1989年から手がけている石井幹子さんがデザインしたもの。東日本大震災の被災者や街に活気がなくなったと感じている首都圏の人々に、希望をもって元気になってほしいという願いが込められている。光のメッセージに使われる電力は、東京タワー下に三菱化学の協力で設置したソーラーパネルと蓄電池で賄っている。
企画実現の経緯について、東京タワー企画部の澤田健さんは「石井さんの方から『ランドマークである東京タワーが消灯している状況だが、何らかの方法でメッセージを伝えたい』という話があった。東京タワーのほうにもライトアップを再開してほしいという要望が寄せられてきていたこともあり、急きょ、太陽光発電システムを導入し実現した」と話す。
併せて、1階正面玄関前には333匹のこいのぼりと、このために新たに製作した全長6メートルさんまのぼり、大船渡から贈られた大漁旗がはためいている。これは、毎年秋に開催している「三陸・大船渡 東京タワーさんままつり」にさんまを提供している大船渡市にエールを送るためのもので、「がんばろう東北!がんばろう大船渡!」の横断幕も掲げらる。
光のメッセージの点灯時間は18時40分~22時。点灯するのは東京タワー大展望台の南東面(東京湾側)で、今月16日まで。こいのぼりの装飾は5月6日まで。