六本木アカデミーヒルズ(港区六本木6)で11月23日、イベント「六本木アートカレッジ~アートってこういうことだったのか~」が開催された。主催はアカデミーヒルズ、協力は六本木アート・トライアングル(国立新美術館、サントリー美術館、森美術館)。
「アート」をテーマにグローバルに活躍するオピニオンリーダーが自分のビジョンを語る同イベント。全21講座とダンスパフォーマンス、サロンコンサートなどを3,000円で好きなだけ楽しめるとあり、前売りチケット1000人分は即完売。注目を集めた。
「普段アートに接していない人にも参加してもらうことが課題だった。意外な顔ぶれを集めたことで新しいお客さんにも来てもらえたのでは」と森美術館広報担当の渡邉茂一さん。
主な講座は、俳優・映画監督・美術家として活躍する伊勢谷友介さんと森美術館チーフ・キュレーターの片岡真実さんによる「人類が地球に生き残るために、どうするべきか?」、メディアアーティスト・津田大介さんと美術家・会田誠さんによる「境界を越えた表現者~表現者はアーティストだ!~」、アーティスト集団Chim↑Pomによる「衝撃が伝えるメッセージ」など合計21講座のほか、ダンスパフォーマンス、サロンコンサートなど。
620人を動員した、中田英寿さんと森美術館館長の南條史生さん、アーティストの栗林隆さんによる「伝統が開く日本の未来」講座では、「日本中を回り、日本には知られていない素晴らしい伝統工芸がたくさんあることを知った。それらを人に伝えていくのが自分のできること。クリエーターと組んで新しいアイデアを取り入れたらどうなるか?新しい風を吹き込むことで注目を集め知ってもらうきっかけになれば」と、「REVALUE NIPPON PROJECT」を立ち上げ活動中の中田さん。南條さんは「これからの日本は世界に向けて自分たちの持っている『いいもの』を発信していくことが必要。中田さんの視点や発想は素晴らしい。アート界に新たなプラットフォームを作ったと思う」と話した。
当日は、目的の講座以外にも空いている時間に積極的に講座を回る来場者の姿が見られ、全ての講座で立ち見が出るなど好評だった。