六本木ヒルズ・森アーツセンター(港区六本木6)で3月9日から、画家アルフォンス・ミュシャの回顧展「ミュシャ展」が開催される。主催はミュシャ財団(チェコ)、日本テレビ放送網(港区新橋)、森アーツセンター。
ミュシャは1860年生まれのチェコ人の画家で、19世紀末にパリでポスター画家として人気を得、「アール・ヌーボーの旗手」と評された。日本でも人気があり、これまでも大規模な展覧会がたびたび開かれてきた。
「今回は、これまでのミュシャ=パリのアール・ヌーボーという固定観念では捉えきれないミュシャの全体像を提示する試み」とミュシャ財団キュレーターの佐藤智子さんがコメントするように、19世紀末から20世紀初頭のパリ時代の作品だけでなく、晩年の作品やプライベートなコレクションなど世界初公開の2作品を含む約240点を展示する。
展示は6部に分かれ、第2部・第3部ではミュシャが評価されるきっかけとなった舞台女優サラ・ベルナールのポスターなどパリ時代の作品を、第4部では「大衆のための美」を求めたミュシャが力を入れた装飾パネル作品やその習作を展示。第5部では1900年のパリ万博を経て、信仰やスラブ民族の民族問題に目覚めた頃の作品を展示、第6部では故国に戻り20年をかけて完成させた大作「スラブ叙事詩」など重荷スラブの人々をテーマにした作品を映像や習作で紹介する。
8日には、同展のオフィシャルサポーターで、「ベッキー♪♯」として主題歌を歌うタレントのベッキーさんが「一番のお気に入り」というミュシャが自身の娘をモデルに描いた作品「ヤロスラヴァの肖像」と対面。「初めて生で見ることができて感激。やはり本物が発するパワーを感じる。どの作品も美しさとパワーを感じられる作品なので、ぜひ足を運んでほしい」とPRした。
開館時間は10時~20時(火曜=17時まで、4月25日は休館)。入館料は一般=1500円など。5月19日まで。