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TOTOギャラリー・間で建築家・内藤廣さん個展-3.11以降の混乱そのまま公開

「内藤廣展 アタマの現場」会場風景

「内藤廣展 アタマの現場」会場風景

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 TOTOギャラリー・間(港区南青山1、TEL 03-3402-1010)で1月18日、建築家・内藤廣さんの個展「内藤廣展 アタマの現場」が始まった。

展示について説明をする内藤廣さん

 1995(平成7)年、「素形の構図 還元する場のかたち」と題して開催された初の個展から18年ぶりの同展。3.11の東日本大震災を経て、「建築について語るための言葉を失ってしまった。『私』について語ることのできない2年半を送る中で、頭の中の混乱をその状態のまま見せてもいいのではないか、ひょっとすると若い世代に何か役立つこともあるのではと思い、勇気を振り絞って作品集(「内藤廣の建築 素形から素景へ」1・2)を作り、展示を行うことを決めた」と内藤さんは話す。

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 同展では、一人の建築家として混乱しつつ拡大してきた領域を背景に、それでも思考の基点としていつも建築に立ち戻ることで自分自身を保持してきたという内藤さん自身の「アタマの現場」をそのまま見せる。第1会場(3階)では内藤さんの所長机の周辺を、第2会場(4階)では所員の執務空間を再現。内藤さんの執務机や蔵書の数々、愛用品に加え、実際に執務机の前に掛けてあり「桜」の一文字に込められた気迫に日々圧倒されているという前衛生け花作家、故・中川幸夫さんの書や、所員のデスクに置かれたスケッチやエスキース、パソコンで観覧できる図面データ、スタディー模型の数々、木製模型などを展示。内藤廣建築設計事務所の日常を再現することで、内藤作品が生み出されてきた「アタマの現場」をより身近に、よりリアルに感じることができる。

 「静岡県草薙総合運動場体育館」や「安曇野市庁舎」(以上、2015年完成予定)など、現在進行中のプロジェクトを中心に、「ギャラリーTOM」(1984年)、「海の博物館」(1992年)などの初期代表作からコンペティション出品作などの未完の作品まで、30余年に渡る設計活動の全容を総覧できる。中庭(3階)には、自身がつづった文章の中から格言的なテキストを取り出した「言葉のかけら」も展示する。

 開館時間は、11時~18時(金曜は19時まで)。入場無料。3月22日まで。会期中、内藤さんによるギャラリートークも予定。開催日は1月22日、2月6日・13日・19日・26日(いずれも17時~18時)。

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