プレスリリース

【調査レポート】企業選びで「オフィス環境」を重視する求職者は約7割多様な価値観の中で働きやすい空間が重要に

リリース発行企業:株式会社ツナググループ・ホールディングス

情報提供:

株式会社ツナググループ・ホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:米田 光宏、以下ツナググループ)を母体とする、多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所(拠点:東京都中央区、所長:大野 博司)」は、新型コロナウイルス感染症流行にともなう制限も緩和され、働き方の多様化が進んでいることを受け、オフィス環境にスポットをあて、採用における影響力を調査しました。

その結果、企業選びでオフィス環境を重視すると答えた求職者は「69%」、オフィス環境が魅力的だと感じた場合、志望度がかなり上がると答えた人は「28%」、少し上がると答えた人は「55%」で8割を超えています。
中でも利便性、個人スペース有無、リフレッシュスペース有無など「多様な価値観の中で働きやすい空間である」ということが採用力強化に直結することがわかりました。

調査の背景
令和2年1月に中華人民共和国から世界保健機関に新型コロナウイルス感染症が認められ、令和5年5月8日に「新型インフルエンザ等感染症から 5 類感染症へ移行」し、人流に大きな変化を与えました。 一方で、マクロ環境では日本の少子高齢化は加速し、人口および労働力が減少期に突入。「人手不足」はより深刻な社会問題となり、各産業の維持と成長に大きな影響を与えています。

人手不足により企業間での採用競争は激しくなり、昨今の物価のインフレ基調も相まって、賃金上昇も顕在化するとともに休日やその他条件改善も多くの企業で実施、働き方も「出社」「フルリモート」「ハイブリッド」と多様になりオフィスの位置づけは大きく変わり続けています。
ツナググループでは数多くの支援先実績から、「企業が持つ採用力」は給与・安定・休日・企業・文化・職場の6つの因子で構成されていることはわかっていますが、オフィス環境が採用においてどの程度影響を及ぼすかが示されている文献はほとんどなく不明確でした。
そこで、今回はオフィス環境にスポットをあて、採用における位置づけを調査することで、働き方の最適解を調査結果としてご報告いたします。

本調査については、マクロ的な全国規模のアンケート調査とともに、
- 関西・大阪万博の開催を目前に控え、採用活動の競争激化
- 2023~25年、大阪オフィスマーケットは新築ビルプロジェクトが過去最大
- 近年大企業が梅田ツインタワーズサウス、JPタワー大阪、グランクリーン大阪など、大阪府への移転が相次いでいる

出典:ジョーンズ ラング ラサール株式会社「2030年に向けた大阪オフィスマーケットの動向予想」

といった点から、採用環境のパラダイムシフト最前線にあたる「大阪府大阪市のオフィス環境」にフォーカスを当て、調査を実施いたしました。




「オフィス環境が与える就業意向影響の調査」の主な結果
【トピックス】
1. 83%の求職者がオフィス環境が魅力的だと志望度が上がると回答
2. オフィス環境を重視している企業が54%に対し、求職者の重視度は69%、15%の乖離
3. 利便性、個人スペースの有無を重視する人は5割以上、「多様な価値観の中で働きやすい空間」であるかどうかが重要に

83%の求職者がオフィス環境が魅力的だと志望度が上がると回答
企業選びにおいてオフィス環境が魅力的だと志望度が上がると回答した求職者は83%にも上りました。オフィス環境が魅力的であることが、採用の競争優位を決める1つのファクターと言えます。
また、採用形態、年代に関わらず、志望度が上がると回答した割合が高いことも明らかです。




■オフィス環境を重視している企業が54%に対し、求職者の重視度は69%、15%の乖離
労働環境と労働条件において、企業と求職者の間に認識の差はほとんどありませんでしたが、オフィス環境においては企業と求職者では認識の乖離が15%もあることがわかりました。
企業が想定している以上に候補者はオフィス環境を重要視していると言えます。



また、オフィス環境への注力度合いは会社規模と相関しており、従業員規模1,000名以上のエンタープライズ企業においては62%が重視していると回答している一方で、100名未満は44%が重視と18%の乖離がありました。
エンタープライズ企業においては、給与だけでなく、オフィス環境で採用における競合優位性を築こうとしています。




■利便性、個人スペースの有無を重視する人は5割以上、「多様な価値観の中で働きやすい空間」であるかどうかが重要に
オフィス環境の項目に着目してみると、求職者は利便性・個人スペースの有無を重視していることがわかりました。年代によって多少差はあるものの、リフレッシュスペース・オープンな空間といった「多様な価値観の中で働きやすい空間」が重視されていると言えます。



求職者・企業がオフィス環境の中で重要視している点はギャップがあり、超売り手市場である現在は、求職者側の重要視している「利便性と個人スペースの確保」を実現することが、採用力の強化につながると言えます。このギャップの要因は、求職者の価値観の変化が大きく影響しています。




■調査結果まとめ
従来不透明だったオフィス環境(職場)が採用に与える影響について、今回の調査により、「企業が持つ採用力」を構成する6つの因子(給与・安定・休日・企業・文化・職場)のうち、「職場」はハード面・ソフト面の両面からアプローチが可能な採用力を引き上げる上での稀有な因子となり、競争優位性確保に向けたオプションといえることがわかりました。また、求職者と企業で重要視している点にギャップが存在することが判明したため、オフィス環境の改善余地がある可能性があるといえます。

本調査で得た結果の実地調査を行うべく、採用パラダイムシフトの最前線である大阪市で検証を実施した結果、うめきたエリアに属するオフィス「グランフロント大阪」への移転は、求職者や従業員に対し採用や定着の側面で影響を与えていることが判明しました。
また、うめきたエリアに新築となるオフィス「グラングリーン大阪」への入居決定理由を調査した結果、こちらも求職者と企業のギャップを埋める施策として入居を決めていることがわかりました。

大阪府のオフィスエリア分類を採用額観点で評価した結果、「利便性」以外の「周辺環境」「先進性」「創造性」においてうめきたエリアの数値が最も高く、合計で18.9ptという結果でした。
各エリアのビジュアル面、環境面で比較すると、ワークプレイス戦略の影響により、うめきたエリアは従来的なオフィスより圧倒的に「自然」と「集うべき場」があるため、オフィス環境の違いが明確になっています。



項目と評価方法について
採用力は企業がマネジメントできる募集条件・募集手段・採用プロセスで評価する。採用リソースをx+企業の採用ブランド力をyとし、オフィス環境に与える採用力を係数αとし、今回はαを導き出す評価である。
利便性:あらゆる場所からの通勤・駅からの距離
周辺環境:周辺環境がキレイ・リラクゼーションが可能
先進性:先進の設備が設けられている・コンセプトが新しい
創造性:コミュニケーションのしやすさ・イノベーションが起きる可能性

項目1つあたり5点満点で4項目で20点満点で評価。
評点についてはコンサルタントおよびツナグ働き方研究所員が評価方法と各オフィスエリアを研究・理解した上でそれぞれに評価点数をつけて、平均値とする。

補足
賃金上昇・労働時間の減少というメガトレンドは変わらず、多くの企業で実施せざるを得ない施策となっており、競合差別化がはかりづらく、例え給与を上昇させても全体給与平均が引きあがることで想定した効果を得られるかが不透明であります。
企業ブランドや文化は短い期間で形成することは難しく、自社でコントロール・マネジメントすることも難しいです。また、安定性については色々な指標が存在しますが、「自己資本比率」「利益剰余金や手元にある現預金」「CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)」「ワーキングキャピタル(運転資金)」など財務戦略および資本政策にも関わる為、 企業ブランドや文化同様にコントロール・マネジメントすることは難しいといえます。「職場」はハード面・ソフト面の両面からアプローチできる採用力の稀有な因子であり、コントロール・マネジメントが可能です。

調査の詳細
「オフィス環境が与える就業意向影響の調査」

共同調査協力先:三菱地所および三菱地所プロパティマネジメント


詳細はこちら
調査詳細は特設サイト「人材採用論Lab」で閲覧できます




ツナグ働き方研究所
株式会社ツナググループ・ホールディングス(本社:東京都中央区/代表取締役社長:米田光宏)を母体とする、「多様な働き方」の調査研究機関(2015年設立)。研究所では、企業人事や労働法制の分野で活躍する識者らとともに、施行される労働法制の要所と着眼点を解説していくほか、改正に至るまでの経過や背景も記録・分析しながら「あるべき姿」を提言。「働く」を取り巻くあらゆる労働法制の調査・研究機関として「雇用の未来」を拓きます。


株式会社ツナググループ・ホールディングス(東証スタンダード 証券コード:6551)
所在地:東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル7・8階
代表者:代表取締役兼執行役員社長 米田光宏
設 立:2007年2月28日
U R L :https://tghd.co.jp/

日本の社会課題である「2030年労働需給GAP解消」を目指す、ソリューションカンパニーであるツナググループは、コンサルティング×RPO(採用代行)×データベースを基軸事業として、従業員1,000名を超える大手企業を中心にあらゆるソリューションを提供しております。

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