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国立新美術館で「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」-印象派中心に

セザンヌの作品が並ぶ展示室

セザンヌの作品が並ぶ展示室

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 国立新美術館(港区六本木7)で6月8日、「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」が始まった。期間中、マネ、モネ、ルノワール、セザンヌといった印象派、ポスト印象派の画家の作品全83点を4つの章に分けて展示する

常設コレクションの一つである「踊り子」などルノワールの作品が並ぶ

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 ワシントン・ナショナル・ギャラリーは今年創立70周年を迎える国立美術館だが、その建物、コレクション、基金のすべてが一般市民による国への寄贈で成り立っている。「美術館の創設者であり資金提供者であるアンドリュー・メロンら裕福なコレクターたちは早くから印象派に目をつけ、ヨーロッパよりも早くそのコレクションを始めた。モネなどは同時代に多くの作品がアメリカに渡り、それが同ギャラリーのコレクションにも含まれている」と、同館主任研究員の平井章一さんは話す。

 同ギャラリーは貸し出しに厳しい制限があることでも知られ、特に常設コレクションと呼ばれる名画を多く含む作品群は一度の貸し出しが最大12点に限られている。今回はその常設コレクションの中から9点が出展されており、これは同ギャラリー「史上最大」だという。

 今回出展される常設コレクション作品は、マネの「鉄道」、バジールの「牡丹と若い女性」、モネの「揺りかご、カミーユと画家の息子ジャン」と「日傘の女性、モネ夫人と息子」、ルノワールの「踊り子」、メアリー・カサットの「青い肘掛け椅子の少女」と「麦わら帽子の子ども」、セザンヌの「赤いチョッキの少年」、スーラの「オンフルールの灯台」。

 「作品点数は多くはないが、その分作品の感覚が広く取られ、作家についてのキャプションも通常より詳細なものになっており、ゆったりと鑑賞できる。まさにナショナル・ギャラリーにいるような感じ」とも。

 歌手のアンジェラ・アキさんは7日、同館1階ロビーでテーマソング「I Have a Dream」を招待客の前で披露した。併せて、写真を印象派風な絵画へと描き替えることなどができる展覧会公式iPhoneアプリ「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」(無料)もリリースした。

 開催時間は10時~18時(金曜は20時まで)。火曜休館。入場料は大人1,500円ほか。6月12日には、ワシントン・ナショナル・ギャラリー・エグゼクティブ・オフィサーのジョセフ・F・クラコーラさんによる講演会も予定する。9月5日まで。

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