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六本木で「大英博物館 古代エジプト展」-37メートル「死者の書」日本初公開

「死者の書」コレクションの中からミイラや装身具、棺などを多角的に展示する

「死者の書」コレクションの中からミイラや装身具、棺などを多角的に展示する

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 六本木ヒルズ(港区六本木6)森アーツセンターギャラリーで7月7日、「大英博物館 古代エジプト展」が始まった。

日本初公開となる世界一長い「死者の書」、「グリーンフィールド・パピルス」

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 1953(昭和28)年創設の大英博物館は、年間600万人が訪れる世界最古の国立博物館で、所蔵作品は800万点以上を誇る。中でもエジプト部門は、有名なロゼット・ストーンをはじめ、貴重なミイラや棺、副葬品、膨大なパピルス文書など10万点以上を擁し、質量とも世界屈指のエジプトコレクションに数えられている。

 古代エジプトでは、人は死後に冥界の旅を経て来世で復活すると考えられていた。この旅路で起こるさまざまな試練に守護の力を与える呪文集(旅のガイドブック)として「死者の書」を作成。多くは美しい文字や挿絵で彩られたパピルスの巻物として死者にささげられた。

 今回は大英博物館「死者の書」コレクションの中から、世界最長37メートルの「死者の書」、「グリーンフィールド・パピルス」の全容を日本初公開するほか、ミイラや棺、護符、装身具など約180点を展示し、古代エジプト人が祈りを込めた来世への旅路を追体験できるような内容となっている。

 同展のキュレーターを務めた大英博物館古代エジプト・スーダン部のジョン・テイラーさんは「37メートルあるグリーンフィールド・パピルスは本国の大英博物館でも全容は見られない。私が(つながっている状態を)見たのは今回で2回目。3000年以上前に作られたと見られているが、つなげてみると20枚目以降から別の人間が描いたことがわかる。所々に見られる赤い印は、いろいろな場所で作られたものをつなげるためのガイドなのでは。なぜか同じ挿絵が繰り返されているのは、別の人が描いたため重複してしまい、葬式に間に合わせるためにそのままになったのでは、などと、答えの見つからない疑問もたくさん残されている」と説明する。

 音声ガイドを務めるのは俳優の八嶋智人さん。ジュニア版は、声優の坂本真綾さんが古代エジプトの神殿で神に仕える仕事をしていた女性・イシェルウと、神様・ホルス神を演じる(1台500円)。

 展示会場と同フロアにあるレストラン「マドラウンジ スパイス」では会期中、古代エジプトをイメージしたコラボメニューを展開する。

 開催時間は10時~22時(金曜はナイトミュージアム=22時15分~23時30分)。料金は、一般=1,500円、高大生=1,000円、小中生=500円。9月17日まで。

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