「子供の食育」を推進するフォーラム新設-日野原重明さんら

写真=記者会見の様子。

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 月刊誌「料理王国」の発行などを手がける料理王国社(港区芝3)と「『子供の食育』推進フォーラム実行委員会」は2月19日、「子供の食育」推進フォーラムの設立を発表した。

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 同フォーラムは、日本の将来を担う子供の保護者などに対する「子供の食育」の普及・浸透を目的に、食育に関する様々な活動を行うもの。同実行委員会の委員長は聖路加国際病院の日野原重明理事長、副委員長は学習塾「栄光ゼミナール」を手がける栄光(本社=さいたま市)の北山雅史代表取締役が務める。

 委員には「クイーン・アリス」オーナーシェフの石鍋裕さん、「リストランテアルポルト」オーナーシェフの片岡護さん、徳島の日本料理店「青柳」主人の小山裕久さん、「モンサンクレール」オーナーシェフパティシエの辻口博啓さん、「トシ・ヨロイヅカ」オーナーシェフパティシエの鎧塚俊彦さん、「銀座泥武士」オーナーシェフの境眞佐夫さんら著名料理人が名を連ね、放送作家の小山薫堂さん、「服部学園」の服部幸應理事長、和紙デザイナーの堀木エリ子さん、グラフィックデザイナーの勝井三雄さん、麹谷宏さん、町口覚さん、写真家の稲越功一さん、アートディレクターの榎本了壱さん、テノール歌手の佐野成宏さん、料理研究家の藤野真紀子さん、コンサルタントの矢幡聡子さんなど各界の著名人のほか、誠心学園の廣瀬喜久子理事長、NPO法人卒後臨床研修評価機構の岩崎榮専務理事、NPO法人日本顎咬合学会・元理事長の河津寛さんらが参加する。

 活動内容は、子供の食育を推進した企業を「子供の食育推進賞」として年1回表彰するほか、勉強会の開催(月1回)、大手学習塾の保護者に向けた会報誌の配布、意見広告の掲載と参加企業による取り組みのレポート掲載、公式サイトの開設、スペシャリストの養成と地域・学校・学習塾への派遣、料理レシピに関する講習会の開催などを予定する。

 同日開かれた記者会見で日野原委員長は「最近、食の安全性は非常に重要な問題になってきている。70年間臨床内科医を勤めてきたが、医師は栄養について非常に粗末な扱いが多かった。いま少子化と高齢化が進む中で、子供の健やかな心と体のために食育を行っていかなければならない。また、食材の選択・調理・吸収というほかに、食を媒介とした『人間のコミュニケーション』が重要だと考えている」と話した。

 また同日には、同フォーラムのシンボルマークも発表された。マークは昨年11月~12月の期間に一般公募を行い、デザイナーや学生から広く作品を受け付けた。大賞にはデザイナーの森田恭行さんの作品が、佳作にはデザイナーの湊誠二さんの作品が選ばれた。森田さんの作品は4つの丸で構成されたシンプルなもので「大きな口で食べているところを表現しており、子供にとっても分かりやすい」(榎本委員)と評された。

 会見に出席した料理王国社の浅野裕紀代表取締役は「主なターゲットは中学生くらいまでの子供。現代の子供は塾も忙しく、家族で食卓を囲む機会が少ないのは悩ましいところ。塾の経営者である北山さんらとともに検討し、なるべく手作りの弁当を届けるなどのサービスも考えている」といい、「近い将来には流通や生産に関する専門家の増員により、生産から消費まで一気通貫した組織にしていくことを考えている」と話した。

森田恭行さんによる同フォーラムのシンボルマーク(画像)料理王国

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