話題の「牛」が森美術館に上陸-「ターナー賞」展で

写真=展示風景。正面はデミアン・ハーストさんの作品「母と子、分断されて」。

写真=展示風景。正面はデミアン・ハーストさんの作品「母と子、分断されて」。

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 英国の国民的現代アート賞「ターナー賞」の歴代受賞作家を一堂に紹介する展覧会「英国美術の現代史:ターナー賞の歩み」が4月25日、森美術館(港区六本木6)で開幕する。

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 ターナー賞は、現代アートの振興を目的に1984年に創設された。50歳未満の英国人および英国在住アーティストを対象に毎年1人を選出しており、経済不況の影響で実施されなかった1990年を除き、これまでに23組のアーティストを選出している。

 同展は、第1回の受賞者マルコム・モーリーさんから、2007年の受賞者マーク・ウォリンジャーさんまでの作品を一堂に集めたもので、英国の現代アートの歴史を参照することができる企画となる。

 会場は1980年代、1990年代、2000年代と年代別に構成する。80年代のセクションでは、英国におけるアート動向「ニュー・ブリティッシュ・スカルプチュア」の代表的作家トニー・クラッグさん(1988年受賞)の廃材を用いた彫刻作品「ウェディング」や、リチャード・ディーコンさん(1987年受賞)の合板やスチールを使って有機的な形をつくった彫刻などが並ぶ。

 90年代のセクションでは、「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト」の代表作家デミアン・ハーストさん(1995年受賞)の、真ん中で2つに切断された牛の親子をホルマリン漬けにした作品「母と子、分断されて」のほか、取り壊される建物の内側に液状コンクリートを吹き付け、「建築の内側」を作品化するレイチェル・ホワイトリードさん(1993年受賞)の作品などを紹介する。

 最後の2000年代のセクションでは、ミレニアムを記念する受賞となった写真家のヴォルフガング・ティルマンスさん(2000年受賞)の一連の作品や、昨年金沢21世紀美術館(金沢市)で個展を開催したグレイソン・ぺリーさん(2003年受賞)による陶器の壷に社会を風刺するイメージを描いた一連の作品など、現代アートの今を象徴する作品が並ぶ。

 開催時間は10時~22時(火曜は17時まで、4月29日、5月6日は22時まで)。入場料は一般=1,500円ほか。7月13日まで。

デミアン・ハーストさんの作品「母と子、分断されて」全景(画像)2000年代セクションの展示風景。正面はグレイソン・ぺリーさんの作品(画像)グランド ハイアット 東京でアート宿泊プラン-団塊世代ターゲット(六本木経済新聞)来年4月、「ターナー賞」が一堂に、デミアン・ハーストの話題作も(六本木経済新聞)金沢でイギリス現代作家、グレイソン・ペリー氏日本初の個展(金沢経済新聞)

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