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東京ミッドタウンで「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」

「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」会場風景

「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」会場風景

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 東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHT(港区赤坂9、TEL 03-3475-2121)で10月25日、企画展「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」が始まった。

深澤直人さんによるプロダクト

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 2003年の三宅一生さんによる新聞記事「造ろうデザインミュージアム」をきっかけに、デザイン展示施設21_21 DESIGN SIGHTが設立されるなど、10年間、ミュージアム設立を目指してさまざまな動きがあったが、「日本にはまだ、本格的なデザインミュージアムが一つもない」と話すグラフィックデザイナーの佐藤卓さん。その理由として、「美術には歴史があり、デザインは歴史が浅いという誤解があるのでは。近代デザインは、生活のためというよりも、経済を回すための道具としてしか理解されていない側面も否定できない。デザインというものをいまだにカテゴリーとして理解しようとしているから」だという。しかし実は、政治・経済・医療や街の仕組み全てにデザインが必要であり、カテゴリーではないということが、近年の潮流として認知されつつある。

 同企画は、「デザイン」を示し、保存し、考え続ける装置として、デザインミュージアムを日本に作る必要があると考え、今一度日本のデザインミュージアム実現に向けて、これまでの展覧会と付随する活動を再構築するために企画された。

 会場は4つの軸で構成。ものづくりとしてのデザイン「MAKING」、モノコトと仕組みを発見する「FINDING」、地域を世界につなぐ「LINKING」、そして真に創造の名に値する「CREATING」では、田中一光をはじめとした今は亡き6人の表現者を取り上げる。それぞれを区切るブースには象徴的な言葉のダイアグラムを掲げた。また、世界のデザインミュージアムの事例や日本のデザインのアイデンティティーを紹介し、21世紀のデザインミュージアムに求められる役割について考えていく。

 「デザインの送り手が現場でどんなに悪戦苦闘しても、受け手にとってデザインは愛、夢、そして贈り物でありたい。それでこそ、語り尽くせないデザインの魅力が生まれるでしょう。送り手と受け手と語り手の間にあるデザインミュージアム。本展によって、誰もがその入り口に立ちたいと思ってくだされば」とコメントする企画者の森山明子さん、佐藤さん、深澤直人さん。

 開館時間は、11時~20時。火曜休館。入場料は、一般=1,000円、大学生=800円、中高生=500円、小学生以下無料。2月9日まで。

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