「第9回 とらや市『鉢』」が現在、東京ミッドタウンの「とらや 東京ミッドタウン店」ギャラリー(港区赤坂9、TEL 03-5413-3541)で開催されている。
今回は「鉢」をテーマに鉢が食まわりでどのように使われてきたのかをたどりながら、普段の食卓に取り入れやすい鉢を紹介する同展。これまでも、「とらや市」では「弁当箱」(第5回)、「盆」(第8回)など、開催ごとにテーマを掲げ、生活の中で伝統的な道具の実用性や美しさをあらためて見つめ直すきっかけをつくろうと、食にまつわる実用的な道具を展示・販売をしてきた。
会場の「今も昔も、いつもそばに鉢」コーナーでは、虎屋文庫が所蔵する錦絵や、雑誌「暮しの手帖」の誌面を通じて、はるか昔の縄文時代から現代まで、どのような鉢が使用されてきたのかを画像で紹介する。
「いろいろな鉢」コーナーでは、福岡県の「小石原」、滋賀県の「信楽」、長崎県の「波佐見(はさみ)」、岐阜県の「高田(たかた)」、沖縄県の「読谷村(よみたんそん)」といった5つの産地から10点の鉢を取り上げ、鉢の形や種類を紹介するとともに展示・販売を行う。「鉢のある食卓」コーナーでは、展示・販売する鉢にいろいろな家庭の素朴な料理を合わせ、鉢の使い方をパネルで紹介する。
とらや広報担当の小谷由香里さんは「一言に『鉢』といっても多様なサイズや形状がある。今回、展示・販売している鉢も、浅いものや深いもの、シンプルなものから花のかたちをしたものまでさまざま。また、適度な深さがあるのでいろいろな用途にご使用いただける。時節柄、自宅で食事をとる機会が増えているかと思うので、ぜひ食卓を彩るお気に入りの一品を見つけていただけたらうれしい」と話す。
現在の展示時間は11時~19時。入場無料。3月26日まで。