愛育病院が2012年に芝浦港南地区に移転、多子高齢化に対応

写真=愛育病院外観。

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 愛育病院(社会福祉法人恩賜財団母子愛育会、港区南麻布5)は3月26日、港区が進める「田町駅東口北地区」の開発整備の一環としての誘致に合意し、港区芝浦1丁目に移転することが決定した。

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 今後は港区と愛育会で移転整備に関わる条件、施設規模、整備手法などについて協議を進め、2012年度中に移転する予定。同院は当面、現在の病棟でこれまで通り外来・出産入院受け入れを継続する。移転後の同院跡についても「外来機能のみを残すかどうかなどを含め、これから検討していく」(同院事務部長)という。

 港区は、芝浦アイランド(芝浦4)を含む芝浦港南エリアの開発などによる人口急増を背景に、施設利用者の増加・需要の多様化に対応するため、田町駅東口北地区およそ8ヘクタールのエリアの開発整備を進めており、医療施設のほか、保育施設、地域コミュニティー施設や文化芸術ホール、介護予防総合センターなど公共公益施設の総合的な整備を進めている。

 また、港区では若い家族の転入が多く、同区総合経営部企画課長は「全国的な少子高齢化に対し、『多子高齢化』をたどっていくと思われる」と話しており、出生数が高い水準で推移することが見込まれている。これに伴い、出産・子育ての環境を整える周産期医療の充実が不可欠として、同院の誘致を進めていた。移転後は、現在の118床から3割~5割の増床を見込んでいる。

 愛育病院は、1938年に開設。1999年からは東京都より「総合周産期母子医療センター」の指定を受け、港区における2006年の分娩数3,466件のうち、半数の1,738件を受け入れるなど、区の周産期医療の専門病院として中心的な役割を担う。同年、秋篠宮妃紀子さまが長男・悠仁さまをご出産されたことで全国的に知られる。

愛育病院港区ポータルサイト

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