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国立新美術館で「貴婦人と一角獣」展-タペストリー大作、日本初公開

「貴婦人と一角獣」を一望できる主展示室

「貴婦人と一角獣」を一望できる主展示室

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 国立新美術館(港区六本木7)で4月24日、1500年ごろのものとされるタペストリー作品「貴婦人と一角獣」6点を中心に構成する「貴婦人と一角獣」展が始まった。

「味覚」の前で解説をするエリザベット・タビュレ=ドゥラエさん

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 フランス国立クリュニー中世美術館所蔵の同作品は、高さ約3~4メートル、幅約3~5メートルのタペストリー(つづれ織り)6点から成る全長約22メートルの大作で、1500年ごろ北フランスから南ネーデルラント地域またはパリで制作されたとされる。1882年から同美術館が所蔵しているが、国外に出るのは1973年から1974年にかけてニューヨークのメトロポリタン美術館に貸し出されて以来2度目。

 同展では、同作品を一望できる展示室を中心に、その周囲に同作品を読み解くための展示を配置した。展示作品は全てクリュニー中世美術館所蔵の日本初公開作品で、「貴婦人と一角獣」6点と同時代のタペストリーや衣装、装飾品など36点。この展示のために凸版印刷とNHK、NHKプロモーションが製作した高細密VR(バーチャルリアリティー)映像作品「貴婦人と一角獣へのオマージュ」も上映する。

 同展のために来日したクリュニー美術館のエリザベット・タビュレ=ドゥラエ館長は「この作品はフランスでは『クリュニーのモナリザ』ともいわれる傑作。今回の展示で、なぜ傑作といわれるのかをさまざまな要素を組み合わせることで理解してもらえるのではないか。連作の5つは人間の五感を表しており、作品は物質的なものから精神的なものへと並べられている。そして最後の一枚『我が唯一の望み』はいわゆる『第六感』を表すと解釈されている。その神秘的な世界の表現、中世美術の醍醐味(だいごみ)を味わってほしい」と話す。

 開館時間は10時~18時(金曜は20時まで)。火曜定休。観覧料は一般=1,500円など。7月15日まで。

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