オールナイトでアート作品の鑑賞などができる「六本木アートナイト2012」が3月24日・25日、「アートでつくろう、日本の元気」をテーマに六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館、六本木商店街などで開催される。主催は東京都ほか。

写真＝ウオーキングアクターを探しだして暗号を解く体験型イベント「HUNT the Stranger」

　3月26日の日没（17時56分）から27日の日の出（5時38分）までをコアタイムとし、アート作品の展示のみならず、街中でデザインや音楽、舞踏などのプログラムを展開する。

　メーンとなる六本木広域プログラムでは、草間彌生さんの作品が六本木の随所に出現する「愛はとこしえ、未来は私のもの！」、アーティストグループAntennaによる大型インスタレーションプログラム「六本木伝承2012」、日比野克彦さんらが3.11後のアートの役割について展示やワークショップを行う「Roppongi Agora」、エリア内に出没する3人のウオーキングアクターを探しだして暗号を解く体験型イベント「HUNT the Stranger」などを展開。

　草間さんの作品は、六本木ヒルズアリーナに10メートルを超える巨大バルーンの新作「ヤヨイちゃん」が登場するほか、国立新美術館には新作の「PUMPKIN」、東京ミッドタウン21_21 DESIGN SIGHT前には「命の足跡あしあと」を展示予定。六本木交差点角と東京ミッドタウンには水玉で彩られた「水玉カフェ」が登場し、各店先着300人にはアートナイトオリジナル草間マフラーを進呈する（24日18時ごろ～）。

　Antenneの作品は「日本をハッピーに」という思いで生み出されたキャラクター「ジャッピー」を中心にみこしやお堂といった日本の伝統文化から想起された作品の展示やパフォーマンスを展開。東京ミッドタウン・キャノピー・スクエアにはみこし3基を展示。その中の一基「ジャッピーみこし」は24日16時～と19時30分～、東京ミッドタウン内を巡行。芝生広場には一夜限りのお堂「六本木六世堂ろくよどう」が出現し、「ジャッピーみくじ」の配布などを行う。

　「Roppongi Agora」では、3月11日に岩手県大槌町にも寄港した、数字の形をしたあんどんを船に載せた「とうほくこよみのよぶね」が登場。日比野さんが色紙で船を作るワークショップを行う。遠藤一郎さんは自転車「未来へ号チャリ」にGPSをつけ六本木の街に一筆メッセージを描く「一筆メッセージ」などを展開。宮島達男さん、ヤノベケンジさんらによる深夜教室「ぼくらの未来美術」、日比野さんらによる「1年後の今:東日本大震災復興支援活動報告会」なども予定する。

　当日は森美術館がオールナイトで開館するほか、国立新美術館、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHTが開館時間を延長、オオタファインアーツ、ギャラリー柳井など周辺のギャラリーも営業時間を延長する。

　開催時間は24日10時～25日18時。