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六本木ヒルズで震災訓練-麻布消防署「一日署長」上川隆也さんも参加

消火器訓練に参加する上川隆也さん

消火器訓練に参加する上川隆也さん

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 六本木ヒルズ(港区六本木6)で3月11日、オフィスワーカー、住民、店舗スタッフら約750人が参加して震災訓練が行われ、俳優の上川隆也さんを一日消防署長に迎えた麻布消防署の消防演習も行われた。

心肺蘇生訓練の様子

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 「逃げ込める街」というコンセプトを掲げる同施設では、オープン当初から震災訓練を実施しており、今回が10回目の開催。六本木ヒルズ自治会副会長で森ビル(六本木6)専務の森浩生さんは「震災から2年になるが、これから先も防災について真剣に考えていかなければいけない。そのためにはソフト面でどう対応するかが大切になる。六本木ヒルズは逃げ込める街をうたっているので、皆さんと共にソフト面の充実を図り、安全な将来をつくっていきたい」とあいさつした。

 訓練では同社の社員が指導員となり、入居するオフィスワーカーや住民、店舗スタッフなどが参加。起震車体験、応急手当、救急搬送、心肺蘇生・AED、ロープワーク、消火器などの確認を行い、「自助と共助の育成」を推進した。同時に震災井戸や災害サポートシステムなどの説明も行われ、震災井戸の説明では、六本木ヒルズ内に2カ所の震災井戸があり、上水道が遮断された場合に井戸水がトイレなどの水として使われること、さらに非常事態が長期にわたった場合には飲用水としても提供できるようろ過装置が設置されていることを説明、参加者は実際にろ過された井戸水を飲む体験もした。

 訓練には麻布消防署の一日署長に任命された上川さんも参加、一般の参加者と共に、消火器訓練や心肺蘇生・AED訓練、応急手当訓練などに臨み、非常食の炊き出しにも参加した。震災訓練後には麻布消防署による消防演習を実施、倒壊家屋からの救出活動、一斉放水などを行った。

 上川さんは「今日が何の日か、災害がいかに突然降りかかってくるかは皆さんの方がご存じだと思う。私も今日体験させていただいたことを記憶にとどめて万が一に備えて行きたい」とコメント。同署の門倉徹署長は「六本木ヒルズでは毎年、非常にレベルの高い訓練を行っていただいている。首都直下地震に備えて家具類の転倒防止や火災が起こらないような取り組みもお願いしたい」と総評した。

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