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森美術館で「小谷元彦展:幽体の知覚」-実体のないものを視覚化

「インフェルノ」(2008~2010年)
ヴィデオ・インスタレーション(5分37秒、ループ):8面同期ハイビジョン・ヴィデオ・プロジェクション、4.1chサラウンド・サウンド 
556×φ610 cm 作家蔵 
音楽:高嶋啓
制作協力:ステッチ、マックレイ
Courtesy: YAMAMOTO GENDAI, Tokyo 
Photo: Kioku Keizo

「インフェルノ」(2008~2010年) ヴィデオ・インスタレーション(5分37秒、ループ):8面同期ハイビジョン・ヴィデオ・プロジェクション、4.1chサラウンド・サウンド 556×φ610 cm 作家蔵 音楽:高嶋啓 制作協力:ステッチ、マックレイ Courtesy: YAMAMOTO GENDAI, Tokyo Photo: Kioku Keizo

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 森美術館(港区六本木6、TEL 03-5777-8600)で11月27日から、「小谷元彦展:幽体の知覚」が開催される。

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 東京藝術大学で彫刻を学んだ後、彫刻、写真、ビデオ等でさまざまなメディアで作品を発表してきた小谷元彦さん。独特の表現は国内だけでなく海外でも高い評価を受け、2003年にヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表の一人として選ばれたほか、イスタンブール・ビエンナーレや光州ビエンナーレに参加するなどの活躍を見せている。

 「彫刻は物質性や実体感を伴うメディアだが、その性質を逆手に取るように目に見えないもの、実体のない存在や現象、いわば「幽体」(ファントム)をさまざまな知覚現象を通して視覚化しようと試みる」(同館)のが小谷さんの一貫した姿勢。

 美術館で行われる小谷さんの個展としては過去最大規模となる同展では、重力、回転、循環など、「世の中の仕組みや生の営みの根幹となる現象を追求した」約60作品を紹介。

 中でも目玉となるのは、体験型の大型映像インスタレーション作品「インフェルノ」(2008~2010年)。大きな箱型の部屋になっている同作品の室内は全面が鏡張りになっており、そこに激しく流れる瀧の映像を投影。そうすることで瀧がいつまでも続いているように見えるようで、ダンテの「神曲」の「地獄篇(インフェルノ)」さながらの底なし地獄を体験することができるという。

 そのほか、アーティストトークやキュレーターによるギャラリートーク、親子で参加できるファミリープログラムなども予定している。

 開催時間は10時~22時(火曜は17時まで)。入場料は、一般=1,500円、学生=1,000円、子ども=500円。来年2月27日まで。

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