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国立新美術館で独写真家アンドレアス・グルスキーさん国内初個展

展示の様子

展示の様子

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 国立新美術館(港区六本木7)で7月3日、ドイツ人写真家アンドレア・グルスキーさんの日本初個展となる「アンドレア・グルスキー展」が始まった。主催は同美術館と読売新聞社(中央区)、TBS(赤坂5)、TOKYO FM(千代田区)。

アンドレア・グルスキーさん

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 アンドレア・グルスキーさんは1955年、東ドイツ生まれで、幼少期に西ドイツに移住。1980年代にはドイツ写真界の巨匠といわれるベルント・ベッヒャーに師事、ドイツの写真をリードする「ベッヒャー派」の一人として活躍する。大型のサイズをデジタル加工した作風が特徴で、2011年には1999年の作品「ライン川 ?」がニューヨークのクリスティーズで約434万ドル(当時のレートで約3億4000万円)で落札され、この金額は現在も写真作品に支払われた最高額とされている。

 同展では、1980年代の初期作品から最新作の「カタール」まで約65作品を展示。作品の選定や会場の構成を自身で考えたというグルスキーさんは「今回の展示には満足している。1つの壁に1つの作品という構成を心がけ、日本で初めてではあっても日本だから日本のものが写っている作品を選ぶというのではなく、現時点で自分の作品を自分自身がどう捉えているかを表現できたと思う」と話す。

 作品は小型のものから大型のものまでさまざまだが、特徴的なのは大型の作品で中には全長が5メートルを超えるものも。キュレーションを担当した同美術館の長屋光枝主任研究員は「非常に大きな空間に人間などの小さな細部を表現していて、通常は対極であって共存しない要素を見事な造形感覚によって融合している。それは展示全体にもいえ、展示室がインスタレーションのように感じられると思う。その全体を通してグルスキーさんの世界観を感じてもらえれば」と話す。

 開館時間は10時~18時(金曜は20時まで)。火曜休館(8月13日は開館)。入館料は一般=1,300円など。8月25日まで。

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