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六本木で「文化庁メディア芸術祭」受賞作展開幕 漫画、アニメなど無料公開

直筆のイラストを描く東村アキコさん

直筆のイラストを描く東村アキコさん

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 国立新美術館(港区六本木7)などで2月3日、「第19回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」が始まった。

「Rhizome」の1シーン

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 文化庁メディア芸術祭は、文化庁がアート、アニメ、漫画など優れたメディア芸術作品を顕彰し展示する催しで、今回が19回目。受賞作品展では、アート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の各部門で、大賞、優秀賞、新人賞、審査委員会推薦作品に選ばれた作品約120点の展示・上映・上演を行う。

 メーン会場となる同館の展示室2Eでは、受賞作品の展示を中心にアニメーションの上演などを行い、受賞作品の全巻が読める漫画ライブラリーも設置する。「かくかくしかじか」でマンガ部門大賞を受賞した東村アキコさんは、前日に壁面に自筆のイラストを描き展示を完成させた。東村さんは「この漫画は第1話を描き始めたところで恩師へのメッセージが湧き上がってきて、あれよあれよという間に5巻まで描いてしまった。神が降りてくるなどとよく言うが、なんの計算もせずに描いた作品でこういう大きな賞を頂いて、こういう作り方もあるのだと再認識した」と話した。

 エンターテイメント部門で大賞を受賞した岸野雄一さんの「正しい数の数え方」の展示では、会場内に小さな芝居小屋を設置。毎日15時から約1時間のパフォーマンスを行うほか、音楽家の大友良英さん、劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチさん、メディアアーティストの八谷和彦さんらをゲストに迎えたトークショーも連日開く。

 アニメーション部門で大賞を受賞したボリス・ラベさんの「Rhizome(リゾーム)」は、ジル・ドゥルーズとフィリップ・ガタリの共著「千のプラトー」で展開される概念を考察した作品。紙の上に描いた原画をコンピューターで複雑なアニメーションとして構成し、約11分の作品を1ショットに収めた。展示では前編の上映のほか原画や、作品を構成する短いアニメーションなども展示する。

 サテライト会場は3つで、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木6)ではアニメーション作品などの上映、スーパー・デラックス(西麻布3)ではトークとライブパフォーマンス、セルバンテス文化センター東京(千代田区)ではアート部門優秀賞の「Ultraorbism」の上演をそれぞれ行う(いずれも事前申込制)。

 国立新美術館の開館時間は10時~18時(金曜は20時まで)。2月9日休館。入場無料。今月14日まで。

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