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六本木で西浦裕太さん作品展-心象スケッチ、感じたままを彫刻作品に

「あの小さな親しみの表現の一つ一つが想い出されるたびに 胸の中で何かが溢(あふ)れた」(15 x 13 x 9 センチメートル、木、2013)

「あの小さな親しみの表現の一つ一つが想い出されるたびに 胸の中で何かが溢(あふ)れた」(15 x 13 x 9 センチメートル、木、2013)

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 六本木・AXISビル内のショップ「savoire vivre」(港区六本木5)で4月20日、西浦裕太さんの作品展「yuta nishiura at SAVOIR VIVRE」が始まる。

「風景は その不思議な穴を通り抜け 漆喰の壁に河を描き 山を刻んでいる」(12 x 10 x 7 センチメートル、木、2013)

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 アフリカ・タンザニアにある小さな村「バガモヨ」の美術大学で彫刻を学び、現在は神奈川県二宮にアトリエを構え、心象風景を「スケッチするように」木を彫り、作品に落とし込んでいる。

 作品に付けたタイトルについて、西浦さんは「材料の大きさにとらわれない。そんな気持ちで彫っていると、実際には彫られていないはみ出した部分(世界)の風景がとても生き生きと動き出す。そんな風景の断片は文章として作品のタイトルになった。作品との直接なつながりというよりも、その作品の周辺の空気を表す言葉」とコメント。例えば、「雨を降らせ 夕焼けを映す空を連れて帰るだなんて」「脚の長さの不揃(ぞろ)いな椅子に腰掛けながら デュマは始まりと終わりに線を引いた」「私はただ 草原を彩る一本の刺繍(しゅう)糸になりたかった」などの作品が並ぶ。

 「花を握った手、尻の見えない有角鳥、翼の折れた人など、彫られている作品は、あくまでもそれぞれの風景の一部分であり、しかしそれらの作品をきっかけとして、見えない風景を見ていただければ」と西浦さん。

 会場では、新作を含め約25点を展示する。

 開催時間は11時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。今月28日まで。

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