プレスリリース

[イベント開催] 日・インドネシア森林保全シンポジウム2026

リリース発行企業:レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)

情報提供:




環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本:東京都渋谷区、以下RAN)は、7月22日、23日、「日・インドネシア森林保全シンポジウム2026」を地球・人間環境フォーラム、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、Auriga Nusantara(インドネシア NGO)と共同で開催します。
開催の背景
熱帯林は陸上の生物多様性を支える上で極めて重要です。陸地面積の7%にもかかわらず、地球上の動植物種の50~80%が存在するとされます。インドネシアは世界第3位の熱帯林面積を有し、多くの固有種・絶滅危惧種が生息する世界有数の生物多様性ホットスポットです。一方で、パーム油、紙パルプ、木材、近年では日本で再エネとして使われる木質ペレットの生産拡大に伴い、急速な森林減少と生態系への悪影響が依然として続いています。

日本はこれらインドネシア産森林コモディティの主要な消費国であり、日本企業・投資家の調達や投資行動は、現地の森林保全に大きな影響を与えています。

本シンポジウムでは、各コモディティ(紙パルプ、パーム油、バイオマス)の生産現場における森林減少や生物多様性リスク、地域社会への影響等について研究者やNGOから最新状況を共有します。そして、サプライチェーンを通じた森林減少ゼロに取り組む日本企業や、独自のエンゲージメントやデューデリジェンスに取り組む投資家らも加わり、マルチステークホルダーによる議論を行います。森林減少ゼロのサプライチェーンとネイチャーポジティブな未来の実現に向けた道筋を探ります。

インドネシアの森林減少、生物多様性保全、サステナブル投資、企業の責任ある調達などに関心をお持ちの皆様にとって、国内外の第一線の研究者・専門家、先進的な取り組みを進めるビジネス関係者に直接取材いただける貴重な機会です。
イベントの詳細


インドネシアの熱帯林に住む生き物 (左:ボルネオオランウータン(c)HUTAN Group、右:クマクスクス(c)Taishi Takahashi / GEF)

プログラム・内容
(敬称略)※日英同時通訳付き
*時間および内容の詳細は随時更新・追記いたします。
(インドネシアの登壇者のプロフィールと写真はプログラムの下をご覧ください)

【1日目】
午前 10:00-13:15(予定)
基調講演「インドネシアの森林は、なぜ減少を続けるのか?(仮)」 
Saurlin P. Siagian(インドネシア国家人権委員会委員)

セッション1「紙・パルプ」
日本のコピー用紙の約3割はインドネシア製です。紙パルプ生産のために起きている熱帯林の伐採、植林地への転換、泥炭地の開発、先住民族や地域住民の権利の侵害などの問題を、インドネシアのNGO・研究者からご紹介します。日本のNGOからは、企業への働きかけ、ユーザー企業の取組みと先進事例を取り上げます。責任ある紙製品調達のために、生産国と消費国それぞれに求められる取り組みを考えます。
- モデレーター:川上 豊幸(レインフォレスト・アクション・ネットーク)
- コメント:Bambang Hero Saharjo (ボゴール農科大学)
- スピーカー:Aidil Fitri(HaKI:Hutan Kita Institute、私たちの森研究所)、原田 公(熱帯林行動ネットワーク )、Kokok Yulianto(WWFインドネシア)、太田 史生(味の素株式会社)


午後 14:30-17:00(予定)
セッション2「パーム油」
インドネシアは世界最大のパーム油生産国となり、同国の豊かな熱帯林は急速にアブラヤシ農園に置き換えられてきました。本セッションでは現地NGOから、アブラヤシ農園開発による環境・社会問題の最新状況を、日本のNGOからは10年以上継続しているアンケート調査と企業との対話を基に、ユーザー企業の責任ある調達への取組状況をご紹介します。また、NDPE(森林減少ゼロ、泥炭開発ゼロ、人権侵害ゼロ)方針の策定と実施を進める企業や、積極的なエンゲージメントを行う投資家にもご登壇いただき、森林減少を引き起こさないサプライチェーンの実現について議論します。
- モデレーター:内藤 大輔(京都大学農学研究科)
- コメント:冨田 秀実(サステナビリティ経営研究所)
- スピーカー:松原稔(りそなアセットマネジメント)、中司喬之(熱帯林行動ネットワーク)、Adelina Chandra(Trase)、Ristika Putri(LTKL(Sustainable District Association))、佐藤 浩司(花王株式会社)


【2日目】
午前 10:00-12:30(予定) 
セッション3「バイオマス」
日本では「再生可能エネルギー」としてバイオマス発電が支援され、インドネシアからの燃料輸入量が急増しています。その生産地で森林が大面積で伐採され、絶滅危惧種や固有種を含む貴重な生態系の価値が失われている現状を、現地NGOや研究者に報告していただきます。一方、日本のバイオマス発電の支援政策も、持続可能性を求めて変化を続けています。政策関係者やバイオマス発電事業に融資してきた金融機関から、それぞれの問題認識や課題解決に向けた取り組みを紹介していただきます。持続可能なバイオマス発電と、森林と生物多様性の維持は両立可能か、多方面から検討します。
- モデレーター:泊 みゆき (バイオマス産業社会ネットワーク)
- コメント:Terri Repi(ゴロンタロムハマディヤ大学)
- スピーカー:岡崎達也(三井住友トラストグループ)ー経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー新エネルギー部 新エネルギー課 担当官、Christopel Paino(JAPESDA:Natural Resources Management Advocacy Network)、Timer Manurung(Auriga Nusantara)


午後 14:00-17:00(予定) 
セッション4:「保全」
インドネシアの熱帯林は、パーム油、紙パルプ、バイオマスなどの生産のために減少し続けています。消費国側と生産国側の連携により、森林を破壊しないサプライチェーンを確立することはできるのでしょうか。本セッションでは現地で企業・行政と地域住民が、共同で計画策定やモニタリングなどを行い、広域での森林保全で成果をあげている3つの地域での事例を取り上げ、成功に必要な要素について考えます。また日本のバイヤー企業の調達方針や働きかけが果たす役割、マルチステークホルダーが関わる、熱帯林を減少させない調達の可能性を議論します。
- モデレーター:井田 徹治(共同通信社)
- コメント:Jatna Supriatna (インドネシア大学)
- スピーカー:Rudi Putra(FKL:Leuser Conservation Forum)、石崎雄一郎(ウータン・森と生活を考える会)、Paulinus Kristianto(CAN :Conservation Action Network,Borneo)、不二製油株式会社の保全プロジェクト関係者
総括コメント:足立 直樹(株式会社レスポンスアビリティ)

参加方法
- 対面とオンラインのハイブリッド形式(対面:140人、オンライン:500人)
- 対面:東京ウィメンズプラザ ホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)
※地図:https://maps.app.goo.gl/ynHYnoBiGW6m84m96
- オンライン:Zoomウェビナー


本シンポジウムの注目ポイント
- インドネシアの森林保全に関する第一線の研究者、NGOが多数来日




Saurlin P. Siagian 氏
インドネシア国家人権委員会 監視・調査担当委員人権擁護、社会正義、農地改革、環境ガバナンス、先住民族の権利が専門。政策提言、調査研究、アドボカシー、制度強化に幅広く従事。





Bambang Hero Saharjo 氏
ボゴール農科大学教授森林火災・泥炭地火災研究の世界的権威。森林・プランテーション開発に伴う違法な森林火災の科学的解明と原因追究に尽力し、2019年に科学的根拠に基づき公共の利益に資する情報発信等の活動に取り組む個人に与えられる「ジョン・マドックス賞」を受賞。





Adelina Chandra 氏
Trase リサーチャーデータに基づく分析を通じて、森林減少とコモディティ・サプライチェーンの透明性向上に取り組む国際非営利組織 Traseのリサーチャー。森林減少、森林ガバナンス、持続可能なコモディティ・サプライチェーンを専門とする。





Ristika Putri 氏
「持続可能な郡政府連合」事務局長持続可能な地域づくりを推進するインドネシアの「持続可能な郡政府連合」(Lingkar Temu Kabupaten Lestari、LTKL)の事務局長。郡政府、企業、地域コミュニティ、開発パートナーとの連携を通じて、経済成長と森林保全、気候変動への強靱性を両立する地域戦略の策定を支援。





Timer Manurung 氏
環境NGO Auriga Nusantara創設者・代表インドネシアで20年以上活動してきた環境活動家。衛星・サプライチェーンデータに裏付けされた、インドネシア有数の環境アドボカシー組織を率いる。





Rudi Putra 氏
Leuser Conservation Forum
(FKL)保全アドバイザーアジア最大・世界有数の熱帯林「ルーセルエコシステム」における生態系保全の第一人者。同地で30年以上にわたり森林・野生生物保全に取り組み、2014年にゴールドマン環境賞を受賞。





Jatna Supriatna 氏
インドネシア大学教授、気候変動研究センターおよび持続可能な地球資源研究所 所長インドネシアを代表する保全生物学者で、国際NGOコンサベーション・インターナショナルのインドネシア代表、副代表を長年務めた。インドネシアの環境と生物多様性を主題とした著書と論文多数。



2. 日本企業・投資家などとの対話
インドネシアのNGOや研究者に加えて、日本側からも下記の幅広い立場の人が集い、議論を行います。森林・生物多様性保全の現場、裏付けとなる科学的な知見、サステナブル投資やサプライチェーン管理の実務など、横断的な視点や取り組みを取材いただけます。
- 紙製品・パーム油のユーザー企業
- エンゲージメントやデューデリジェンスに積極的に取り組む投資家・金融機関
- 関連政策を所管する行政担当者
- 研究者、サステナビリティ専門家


3. 交流の機会
両日とも終了後にはネットワーキング・セッションを予定しております。登壇者への取材や名刺交換、関係者との意見交換など、対面ならではの交流の機会としてご活用ください。

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