六本木ヒルズで人工霧の冷却システム稼動-今年で3度目

写真=2007年実施の様子。

写真=2007年実施の様子。

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 森ビル(港区六本木6)は6月27日、昨年に続き六本木ヒルズ(同)で省エネルギー型の外気冷却システム「ドライミスト」の自動制御運転を開始した。

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 「ドライミスト」は、超微細な水滴をノズルから噴霧し、水滴の気化熱で周辺気温を冷却するもの。周辺気温をおよそ1~3度低下させる。経済産業省地域新生コンソーシアム研究開発事業として、名古屋大学、清水建設、能美防災などによって開発され、これまでに2005年開催の「愛・地球博(愛知万博)」で空間冷却・視覚効果として採用実績がある。

 六本木ヒルズでの稼動は今年で3度目。今年の設置場所は例年と同様、「66プラザ」の一部区画(約30メートル)。地表約3.5メートルの高さに3メートル間隔で9カ所設置し、噴霧面積は約180平方メートルとなる。噴霧される水滴は16マイクロメートル(1,000分の16ミリメートル)と微細で、清潔な水道水を使用する。完全に気化するため、衣類や肌が濡れるなどの不快感はほとんどなく、消費電力量はエアコンの約30分の1ほどで、環境負担が軽いという。来訪者を対象としたアンケートでは、来街者の91%が「快適」と回答しているという。

 ドライミストは気温27.5℃以上、湿度70%未満で稼動する。2006年(運転期間=7月24日~9月30日)は36日間稼動し、2007年(運転期間=6月20日~9月30日)は62日間稼動している。今年の実施期間は9月末ごろまでを予定。噴霧時間は8時30分~18時30分。

 導入理由について同社は、来街者の快適さの向上を挙げる。同社広報担当者は「ドライミストは次世代型の省エネ冷却システムで、実験的に続けている側面もある」と話す。同社では今後、「都心の夏の風物」として定着させていく考え。

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