国立新美術館で「二科展」始まる-工藤静香さん初の特選入賞作品も

数多くの独創的な作品が並ぶ「二科展」の会場(国立新美術館)

数多くの独創的な作品が並ぶ「二科展」の会場(国立新美術館)

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 「2010年度 第95回記念 二科展」が9月1日、国立新美術館(港区六本木7、TEL 03-6812-9900)で始まった。

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 「二科会」は1914(大正3)年に結成された国内有数の歴史ある美術公募団体。国籍を問わず応募できるのが特徴で、これまでに佐伯祐三、東郷青児、岡本太郎など、多くの作家を輩出し続けている。

 同館に会場を移して4回目となる今回は、絵画・彫刻・デザイン・写真の4部門計約2万3,000点の応募があり、うち2,145点が入選。絵画部門では内閣総理大臣賞を受賞した滋賀県の宮村 長さんほか60人、彫刻部門では文部科学大臣賞を受賞した東京都の鷲崎直子さん他14人が受賞。デザイン部門47点、写真部門78点と、今年の受賞作品は201点を数える。そのうち4部門計558人が初入選を果たした。絵画部門で1990年から出品し、15回入選している歌手の工藤静香さんは今年、油絵「瞳の奥」が初めて特選に選ばれた。

 二科会理事の生方純一さんは「上野の森美術館からこの六本木に開催会場を移してから若手の応募者が増えた。二科展というブランド力をより高めていくことも重要とする一方で、二科展は公募展。誰もが応募でき、新しい作家の活躍の場として、どんどん参加していただければ」と話す。「新しい作家の発掘にもつながれば」とも。

 会期中の毎週金曜18時から、「金曜ナイトミュージアム・ミニコンサート」を開催。3日には、太鼓をメーンとした三味線、篠笛など、和楽器を演奏するAUNが出演。10日は昨年に引き続き、ウクライナ出身のナターシャ・グジーが民族楽器バンドゥーラの演奏と歌声を披露する。そのほか、二科展の作品を二科会会員が解説するギャラリートークや二科展ツアーも実施。そのほか、視覚に障害のある人もも手で触れて鑑賞できるように立体化した「触って見る」ポスターや彫刻作品も展示する。

 開館時間は10時~18時(金曜は20時まで、野外展示を除く)。火曜休館。入場料は、一般=1,000円、大学生・高校生=800円、小中学生=400円。今月13日まで。

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