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ミッドタウンで「イメージメーカー展」-現代アート、ファッションなどジャンル横断

ジャン=ポール・グードさんの作品

ジャン=ポール・グードさんの作品

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 東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHT(港区赤坂9、TEL 03-3475-2121)で7月4日、ジャン=ポール・グードさんらの作品を展示する「イメージメーカー展」が始まった。

会場の様子

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 取り上げるアーティストは、ポスターデザイン、舞台演出などを手掛け、「エスクワイア」誌のアートディレクターを務めたこともあるグードさん、作曲家の三宅純さん、舞台演出家兼ビジュアル・アーティストのロバート・ウィルソンさん、映画監督で画家、デザイナーでもあるデヴィッド・リンチさん、「ヒールレスシューズ」などの靴のデザインで知られる舘鼻(たてはな)則孝さん、写真家のフォトグラファーハルさんの6人。

 「デザイン」に関わるさまざまな企画展を開催する同美術館では、ディレクターの三宅一生さん、佐藤卓さん、深澤直人さんが定期的に集まり、アーティストの選定などを行っている。今回は「既存のイメージを超えるものすごい力があり、ユーモアもある」(アソシエイトディレクターの川上典李子さん)という理由から、グードさんの作品を展示する企画をスタート。日仏の文化に詳しいキュレーターのエレーヌ・ケルマシューターさんにディレクターを依頼し、一緒に取り上げるアーティストの選定も行った。

 ケルマシューターさんは「分野が違いながらある種、同じ方法で芸術活動をしているアーティストを集めた。世界に対する投げ掛けやデザインに対する問い掛けという部分で、共通するものを感じてもらえるのではないか。『イメージメーカー』という言葉はグードさんが自身の創作活動の在り方を表現するのに使っている言葉で、ここに集まったアーティストたちにふさわしい言葉でもあると思い至った」と話す。

 展示はウィルソンさんの「ビデオ・ポートレート」に始まり、前室にリンチさんのリトグラフ24点を展示。リンチさんの作品は映画同様、現実と夢のまざり合った世界を描き、タイトルも「映画のシナリオの1行目のよう」(ケルマシューターさん)というもの。ルーム1には舘鼻さんの靴やげたと彫刻、ハルさんのカップルをモノと一緒に布団圧縮袋で圧縮した写真作品を展示。

 舘鼻さんは「日本のファッションを1ページ進めたいという思いで作品を作っているが、今回はせっかくの機会なのでジャンルの垣根を越えた作品を作りたいと思った」と話す。米歌手レディー・ガガさんらが着用していることでも知られるヒールレスシューズは作品と共に分解した部品も展示、制作の様子を明らかにした。ヒールレスシューズの試着ができるコーナーも。

 ルーム2にはグードさんの作品を展示。グードさん自身が「全体が私の3人のミューズのためのシュライン(神殿)」と話すように、「グレイス」「ファリーダ」「カレン」という3人をモチーフにした写真、ドローイング、立体作品を中心に空間を設計。周辺に、ギャラリーラファイエットの広告やフランス革命200年パレードの様子を示すパネルなどを展示した。グードさんは「さまざまな文脈の中でこのような作品を作ってきたことを見ていただきたい」とも。同展示室で流れる音楽は、同展のために三宅純さんが作曲した。

 開館時間は11時~20時。火曜休館。入場料は一般=1,000円など。10月5日まで。

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