吉岡徳仁さんディレクション「セカンド・ネイチャー」展、開幕へ

写真=展示風景。手前は吉岡徳仁さんの新作「ヴィーナス-結晶の椅子」。

写真=展示風景。手前は吉岡徳仁さんの新作「ヴィーナス-結晶の椅子」。

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 東京ミッドタウン内のデザイン施設「21_21 DESIGN SIGHT」(港区赤坂9、TEL 03-3475-2121)で10月17日、第4回企画展「セカンド・ネイチャー」が開幕する。

ガラス水槽の中で成長する結晶

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 2007年3月の開館以来、同施設のディレクターを務める深澤直人さん、佐藤卓さん、三宅一生さんが順番に企画展のディレクターを手がけてきた。

 同展は、「SWAROVSKI GINZA」(中央区)の空間デザインや、auの携帯電話「MEDIA SKIN」のデザインなどで知られるデザイナーの吉岡徳仁さんがディレクターを担当。「第二の自然」の意味をこめた「セカンド・ネイチャー」をコンセプトに、国内外7組のクリエーターと共に展覧会を作り上げた。

 「2年前に三宅一生さんが写真家、アーヴィング・ペンの花の写真を見せてくれたことから始まった」(吉岡さん)という同展。吉岡さんは「花をテーマに何かできないか、ということから展覧会を考え始めたが、『自分のデザインが自然とリンクしていること』が気になっていて、これをテーマに展覧会ができないかと考えた。」という。

 美術館のメーンルームで展開されるのは吉岡さんの大規模なインスタレーション「CLOUDS」。天井から乳白色のビニールコード36万本をつるし、雲の中を歩くような体験ができる空間をつくった。同空間に展示される吉岡さんの新作いす「ヴィーナス」は、ポリエステル繊維の上で成長する結晶の過程を形状にいかしたもの。会場では、成長する結晶をガラス水槽の中で鑑賞することができる。

 参加クリエーターの1人、フラワーアーティストの東信さんが発表したのは、四角い氷のかたまりの中に五葉松を収めた作品「式2」。冷凍庫の中に収められた純度の高い氷の中で、生きているような姿をたたえる松の姿が印象的な作品となる。

 参加クリエーターはこのほか、安部典子(アーティスト)、カンパナ・ブラザーズ(デザイナー)、片桐飛鳥(写真家)、ロス・ラブグローブ(デザイナー)、森山開次(ダンサー、振付家)×串田壮史(映像作家)、中川幸夫(いけ花作家、敬称略)を合わせた8組。各人が、視覚的な自然の模倣や自然原理の表層的な模倣ではなく、より踏み込んだ次元での「新たな自然のかたち」をつくりだすことを目指した。

 開催時間は11時~20時(入場は19時30分まで)。火曜定休(12月23日、1月6日は開館。12月27日~1月2日は休館)。料金=一般1,000円ほか。2009年1月18日まで。

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