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森美術館がリニューアル記念「シンプルなかたち展」 年間パス半額も

リニューアル後の空間を生かした作品が並ぶ

リニューアル後の空間を生かした作品が並ぶ

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 4カ月にわたる改修工事期間を終えた森美術館(港区六本木6)が4月25日、リニューアル・オープン記念企画として「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」をスタートさせた。主催は森美術館とポンピドゥー・センター・メス、特別共催としてエルメス財団。

大巻伸嗣「リミナル・エアー・スペース-タイム」2012

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 現代アートのグローバル化が加速している状況を踏まえ、柔軟に対応できるよう展示空間の高機能化を図った同館。リニューアル後初の企画となる同展は、パリのポンピドゥー・センターの分館として2010年にオープンしたポンピドゥー・センター・メスの開館4周年記念も兼ねて企画。ポンピドゥー・センター・メスの展覧会では初の日本巡回となる。

 古くは先史時代の石器から現代アートまで、約2万年の時を経て、また美術や工芸、デザインの領域のみならず、考古学、生物学、数学、物理学、機械工学に至るまで、ジャンルを超え世界各地から集められた「シンプルなかたち」約130点を展示。9つのセクション(1=形而上学的風景、2=孤高の庵、3=宇宙と月、4=力学的なかたち、5=幾何学的なかたち、6=自然のかたち、7=生成のかたち、8=動物と人間、9=かたちの謎)で構成する。フランスの有名美術館・博物館のコレクションから、本邦初公開品を含めた名品が出展される。

 「『シンプルなかたち』というタイトルには開かれた意味合いがある。ポンピドゥー・センター・メスで展示された作品の中には持ち運びが難しいものも多かったため、日本からも提案をし、30~60%くらいはフランスとは違う、日本独自のものになった。分析ではなく全人格的にアートを捉えた、感覚的で官能的、セクシーな展覧会だと思う」と同館館長の南條史生さん。日本からは工芸品や茶道具、仏像や禅画などに同様の美学が体現されているという。

 同館のための新作としては、グザヴィエ・ヴェイヤンさん、エマニュエル・ソーニエさん、大巻伸嗣さんなどの日仏の現代アーティストたちが、リニューアル後の空間を生かした大型のインスタレーションを発表する。

 開館時間は、10時~22時(火曜は17時まで)。入館料は、一般=1,800円、学生(高校・大学生)=1,200円、子ども(4歳~中学生)=600円、シニア(65歳以上)=1,500円。7月5日まで。

 リニューアル記念として5月24日まで、森美術館と東京シティビューを1年間何度でも利用できる年間パスポート(6,000円)を3,000円で販売している。

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